6月8日(土)から音声学の短期講座がはじまります。

【N3文法】~て頂けますか/て頂けませんか

接続

 動て形+て頂けますか/頂けませんか

意味

 能否请您…呢
 可以帮忙…吗

解説

 自分の行為について、その行為が向かう先の人物を立てて述べたり、相手に対して丁重に述べる謙譲表現です。
 婉曲的に相手に行為を求める表現です。
 原則として和語には「お」、漢語には「ご」が付きます。ただし多少の例外もあります。

 「~て頂けませんでしょうか」が最も謙虚な表現です。

 読み方は「~ていただけませんか」です。

~て頂けますか
~て頂けませんか
~て頂けないでしょうか
~て頂けませんでしょうか

例文

(1) その写真、見せて頂けませんか
     能给我看一下那张照片吗?
     Could you show me that photo, please?
(2) 相談に乗っていただけませんか
     能帮我商量一下吗?
     Could you lend me your advice?
(3) 名前を教えていただけますか
     能告诉我名字吗?
     Could you tell me your name, please?
(4) 手元に届いたのは不良品だったので交換して頂けないでしょうか
     因为我收到的是次品,能不能换一下?
     Since the item I received is defective, would it be possible to exchange it?
(5) 私も仲間に入れて頂けないでしょうか
     我也可以加入其中吗?
     Could you include me as well?
(6) Aさんも参加していただけませんか? 人数が足りなくて困っているんです。
     A先生也可以参加吗?因为人数不够现在很困扰。
     Could we also have Mr./Ms. A join? We are in need of more people.
(7) こちらに名前と住所を記入していただけますか
     请在这里填写姓名和地址好吗?
     Could you please fill in your name and address here?
(8) ペンを貸していただけないでしょうか
     能借我一支笔吗?
     Could you lend me a pen, please?

備考

尊敬語

お/ご~くださる/ください
お/ご~です
お/ご~なさる/なさいます
お/ご~になる/になります
お/ご~になれる/になれます(可能)
~ていらっしゃる/ていらっしゃいます/ておいでになる/ておいでになります
~れる/られる/される(尊敬)
~させてくださる/させてください

謙譲語Ⅰ・Ⅱ

お/ご~する/します/致す/致します
お/ご~頂く/頂きます(相手の行為に対する感謝)
お/ご~頂けませんか/願えませんか(婉曲的に相手に行為を求める)
~て頂けますか/て頂けませんか(婉曲的に相手に行為を求める)
お/ご~申し上げる/申し上げます(伝達、依頼、祝い、謝罪…)
~させていただく/させていただきます(自分の行為の許可を請う)
~させてやって頂けませんか(自分の近い第三者に物事をさせることを相手にお願いする)
~て頂けるとありがたい/て頂けると幸いです(相手がそれをしてくれたら非常に嬉しい)
~ておる/ております(「~ている」の謙譲語)

丁寧語

・~です/~ます
~てもよろしいですか/てもよろしいでしょうか(婉曲的に問い掛け、お願いする)
~ございます(「~です」「~あります」の丁寧形)




コメント

コメント一覧 (7件)

  • 頂けませんでしょうか?という言い方は日本人でもよく使ってますが、正確の日本語ではないと思います、これは「二重敬語」になっていますからです。「ます型+です型」という使い方はそもそも間違った文法ではないでしょうか?例えば、「行きますでしょう?」みたいな使い方はどう思いますか?敬語に敬語を重ねるというのは一見すごく敬意が高まると思われがちですが、使いすぎると逆に変になってしまうこともあると思いますが、如何でしょうか?

    • >匿名さん
      「~いただけますでしょうか」は敬語の「~いただく」と丁寧語の「です」が合わさったものです。二重敬語は敬語が2つあることなので、この表現は二重敬語とは言わないと思います…。
      この表現は一般的に用いられる表現です。
      二重敬語でも今では普通に使われている表現もあります。たとえば「お召し上がりになる」「お見えになる」「お伺いする」「お伺いいたす」「お伺い申し上げる」などですね。
      「行きますでしょう?」は一般に使える表現です。これも丁寧語「ます」と「です」が合わさったものなので、二重敬語とは言えません。

  • いつもお世話になっております。
    「尊敬語・謙譲語」の勉強をして、このページにたどり着きました。
    「28日間で基礎から応用まで完全マスター・N3・文法語彙漢字」の教材に以下のような練習問題がありました。
    問題:田村先生がスイスで撮った写真を(a.見せていただいた b.見せてさしあげた)
    解答:a
    解答がaになっていることには納得しているが、問題文の「田村先生が…..」←ここで助詞の「が」を使うのは正しいでしょうか?
    私は「に」が正しいのではないかと思いますが、先生のご意見をお伺いしてもよろしいでしょうか?

    • >Hollyさん
      私も「に」が正しいと思います。たぶん本が間違えているんだと感じます!

      • 早速のご返答、ありがとうございました。
        コメントを書いた後、よくよく考えたら、「が」でも良かったかもしれないと思いました。
        先週勉強会のテーマにもなっていた「ガノ交替」の用法で考えると、「田村先生の撮った写真を(先生に)見せていただいた」とのことを言いたかったのではないかと思います。
        このような理解で構いませんか?

        • >Hollyさん
          (田村先生に)田村先生がスイスで撮った写真を見せていただいた。
          こんな話をしたいなら、「に」でも「が」でも大体意味は同じですね!
          そのような理解で大丈夫です。確かにこれ、ガノ交替ですね

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