令和7年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題9解説

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令和7年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題9解説

問1 異文化ストレス

 異文化ストレス、まあだいだいカルチャーショックを指しているものと思われます。

 1 含まれる! この選択肢は間違い。
 2 人によって耐性とか違うから個人差はあります。この選択肢は間違い。
 3 これはその通り。
 4 自文化コミュニティが大きいと安心感が増してストレスが緩和されやすいから、この選択肢は逆。

 答えは3です。

問2 異文化感受性発達モデル

 異文化感受性発達モデルは初出題。私もこれ知らなかったので、今後ちゃんと書籍にあたります。とりあえずは下記に示す参考文献にあたり解説を書くことにします。

 異文化感受性発達モデル(DMIS:Developmental Model of Intercultural Sensitivity)は問題文に示されているように、否定、防衛、最小化、受容、適応、統合の6つの発達局面があります。前半3つの段階では自文化中心主義的な段階なんですが、後半3つの段階はエスノリラティブな段階、すなわち文化相対主義的な段階であるとされています

 したがって   ア   に入るのは  自文化相対   イ   に入るのは  文化相対  です。

 答えは4です。

 参考文献:山本志都(2022)「異文化感受性発達モデルにおける「統合」の考察」『東海大学紀要 文学部』113: 29-45.

 原典は以下。
 Bennett, M. J. (1986). A developmental approach to training for intercultural sensitivity. International Journal of Intercultural Relations, 10(2), 179-196.

問3 来日前後のオリエンテーション

選択肢1

 同じような境遇の人(先輩)がどんな困難に出会ったかを来日前にあらかじめ聞いたり、来日後に共有したりすることで、自分の身に降りかかる異文化ストレスに対して適切に対処できるようになったり、その症状を軽減できるようになるかもしれません。これは目的として適当です。

選択肢2

 異文化適応に関するオリエンテーションですから、語学力向上のために行われるわけではありません。この選択肢は不適当。

選択肢3

 生活や学習に関する情報を紹介する機会を得ることで、どうすればいいか分からない状況を解消でき、異文化適応がより進みやすくなるかもしれません。この選択肢は適当。

選択肢4

 異文化を疑似的に体験させるためにシミュレーション・ゲームをすると、たしかに異文化適応のスキルが身につくかもしれません。この選択肢は適当。

 
 答えは2です。

問4 ソーシャル・サポート

 社会的関係の中でやりとりされる学習者への支援のことをソーシャルサポートと言います。研究者によっていろんな分類があるんですが、ソーシャルサポートの代表的な分類はHouse(1981)で以下の4つに分類されます。

情緒的サポート 尊敬、共感、思いやり、信頼、愛情などを提供して情緒面に働きかけるサポート。
評価的サポート 肯定したり、フィードバックを行ったり、他者と比較して能力などを評価するサポート。
情報的サポート 問題に対処するために必要な情報や知識をアドバイス、提案、指示などの形で提供するサポート。
道具的サポート 物やお金を貸したり、仕事や作業を手伝ったりするような直接助けることを目的としたサポート。

 1 言動を肯定するのは評価的サポートだからこれが答え。
 2 助言を与えることは情報的サポート
 3 仲間を作る機械を提供するのは? 道具的サポートかな?
 4 傾聴することは情緒的サポート

 答えは1です。

問5 アサーティブ・コミュニケーション

 アサーティブ・コミュニケーションとは、違う意見の人に対して攻撃するわけでもなく、うまく自分の考えを伝えるコミュニケーションスキルのことです。4つの選択肢に関してはアサーティブ・コミュニケーションスキルの種類だそうですが、初めて見ますのでまず書籍にあたりたいと思います。解説はいったん書かないことにします。おすすめの書籍等ございましたら、コメント欄でご協力ください!




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