平成30年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題1(4)解説
(4)アクセント
アクセントと聞かれたら、1拍1拍が相対的に高いか低いかを見ればおk。
分かりやすいように前項と後項に分けて、それぞれのアクセントを見てみます。
1 いっき いちゆう
2 だいどう しょうい
3 ふか こうりょく
4 おおばん ぶるまい
5 せいしん せいい
選択肢1は前項の語頭が高く、後項の語頭が低い。それ以外は前項の語頭が低く、語頭が高くなっています。
選択肢1だけアクセントが異なってるので答えは1です。
コメント
コメント一覧 (3件)
高橋先生 、管理人さんいつもありがとうございます。平成30年の試験1の問題4のことですが。一喜のアクセントは高低、一憂のアクセントは低高。一喜一憂のアクセントは高低低高で、この中に谷が現れます。なぜですか?
>アロハさん
「東京」は「低高高高」で、「大学」は「低高高高」ですね。これを複合した「東京大学」は、アクセントもそのまま複合して「低高高高低高高高」とはならず、「低高高高高低低低」となります。
アクセントには語の切れ目を示す機能がありまして、この機能が関係して、一つの語につき高いところは1つしかないという規則が存在します。
仮に「東京大学」のアクセントが「低高高高低高高高」だとすれば高いところは2か所あるので、「東京大学」は2語と判断されることになりますが、しかし私たちはそのように扱っていません。実際は「低高高高高低低低」であり、高いところは一か所です。このことから「東京大学」はアクセント上、1語として扱われていることになります。このようなことが選択肢2~5にも起きています。
しかし「一喜一憂」は「高低低 低高高高」であり、高いところが2か所あります。これは「一喜」で一語、「一憂」で一語であることを表し、アクセント上は複合して一語になっているとは考えません。だから選択肢1だけ谷のようなアクセントで、それ以外は山のようなアクセントになっているということです。
管理人さん、ご丁寧に解説していただき、ありがとうございます。わかりました。勉強になりました。