令和7年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題4解説

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令和7年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題4解説

問1 ディスカッション

 ディスカッションは、「法人税はどうすればいいか」とか「冬にもっとも合う食べ物は何か」とか、答えがないテーマを用いて議論し、最終的に一つの答えを導き出すような活動です。よく混同されるのがディベートですが、ディベートは「学生時代の恋愛に賛成か反対か」などの賛成と反対、2つの立場に分けられるテーマを扱い、意見を戦わせて勝敗を決めるような活動です。

選択肢1

 正しいです。ディスカッションは立場を自由に変えられます。ディベートは変えられないけど。

選択肢2

 意見がある人から意見を述べればいいので間違い。先生は意見を述べる機会を均等に与えようとする場合がありますが、それでも決められた順番というのはない。

選択肢3

 ディスカッションでは様々な意見が出てきますが、そこは先生がうまくまとめて意見を一つにするような工夫が要ります。全体の合意形成は難しいですが、たとえば多数決をとるなどしていったんこういう意見としてまとめます、みたいなことをします。この選択肢は間違い。

選択肢4

 あらかじめ自分の立場を決めなければいけないのはディベート。ディスカッションははじめは自由です。この選択肢は間違い。

 答えは1です。

問2 ディベート

 ディベートは問1でも述べましたが、「学生時代の恋愛に賛成か反対か」「戦争はやめるべきである」などの賛成と反対、2つの立場に分けられるテーマを扱い、意見を戦わせて勝敗を決めるような活動です。最初にテーマを与えて、先生は参加者を賛成派か反対派かに自動的に振り分けます。そしてそのままその立場に立って最後まで論を戦わせます。途中で意見を変えたりすることは許されません。

 1 ディベートの論点は一つだけ。これは間違い。
 2 正しいです。結果が出ているものは議論できないから、結果が出ていないテーマにしないと。
 3 程度表現? 「とても」とか? テーマに「とても」を含むのは意味不明
 4 「学生時代の恋愛に賛成か反対か」みたいに疑問文を使ってもいいですし、「戦争はやめるべきである」のように言い切って賛成、反対の立場にしても別にいいので、この選択肢は間違い。

 答えは2です。

問3 説得力のある話し方

選択肢1

 「ポイントは3つあります」みたいに根拠の数を最初に示して、「1つ目は~、2つ目は~」みたいに内容を説明してから、「だから賛成です」と結論を言う。こういうのは説得力がありそうです。この選択肢は適当。

選択肢2

 「いまこういう状況なのでー」と現状を言って、「だからこういう対策が必要でー」とつながり、そしてその対策から得られる結果とその重要性を述べる。こういうのも良いですね。この選択肢は適当。

選択肢3

 「私はこのテーマに賛成です」と最初に立場を明確にして、そのあとに「なぜなら~」と根拠を述べ、「だから賛成です」と言う。こういうのも良いです。この選択肢は適当。

選択肢4

 ディベートは賛成か反対か、どちらかの立場を与えられて、その立場に立って議論する活動です。だから複数の結論、つまりここは賛成ですが、ここは反対です、みたいな態度は許されません。無理やりでも賛成、反対につなげるような論述が求められます。この選択肢は不適当。

 答えは4です。

問4 コミュニカティブな活動

 パターンプラクティスのように先生が機械的に学生に発話させたりするような活動はほとんど能動的に考えずに行える活動だから実際のコミュニケーションとは全く違い、そのような活動をやり続けると、学習者は実際のコミュニケーションに対応できなくなるかもしれません。そこで、教室に実際のコミュニケーションに近い状態を再現するためにはどうすればいいか? という問いが日本語教育にはあります。これはコミュニカティブな活動とかって呼ばれるんですが、次の3つの要素が実現できれば、実際のコミュニケーションに近いものが実現できるよとよく言われます。

 選択権 … 自分がどのような行動をするか自分で選べること
 情報差 … 自分と相手の間に情報の差があること
 反応  … 自分が一方的に言うだけでなく、相手の反応があること

 それぞれ「チョイス」「インフォメーション・ギャップ」「フィードバック」と外来語で呼ばれることもあります。これら3つが揃ったとき、教室に実際のコミュニケーション場面を生み出すことができるわけですね! たとえばロールプレイ。最初にロールカードで目標が与えられますが、参加者に応じてその内容は違います。だから情報差があります。目標を達成するためには個々人どんな動きをしてもいいので選択権もあります。そして自分が何か発話したら、相手もそれに反応します。ロールプレイはうまくやると上記の3条件が整うので、できるだけ自然なコミュニケーションが実現できます

 というわけで、   ア   に入るのは  「情報差」「反応」  でした。

 答えは4です。

問5 プレゼンでの聞き手の態度

 授業でプレゼン発表させると、発表者は当然頑張ろうと緊張しているからいいんですが、聞き手はわりとよくない態度をとることがあります。自分の発表がその後に待っている人は、自分の発表の準備をして今の発表を聞こうとしなかったり。あるいはすでに発表が終わった人は安心しきってスマホを見始めて今の発表を聞かなかったり。このあたりの態度に関する問題です。

選択肢1

 聞いていることを示すためにはスライド見たり、発表者と目を合わせたり、会話と同じように自然な行動をしたほうがいいです。この選択肢は間違い。

選択肢2

 うなづいたり笑ったりは当然したほうがいいです。この選択肢は間違い。

選択肢3

 発表後に気になる内容について質問する時間があるととてもいいですね! これが答え。

選択肢4

 できれば発表後に質問するため、気になるところをメモしたり、自分に役立つことをメモしたりということがあると良いです。この選択肢は間違い。

 答えは3です。




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