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平成27年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題6解説

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平成27年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題6解説

問1 目標言語調査

 目標言語調査とは、学習者が必要としている特定の場面における日本語の調査を指します。例えば、学習者が将来コンビニでアルバイトをしたいと考えていたら、ここではコンビニで使うことが予想される語彙や表現を調べます。

 1 目標言語調査では学習者の誤用を分析しません。
 2 上記のコンビニを例にとると、コンビニで使われる会話のデータを収集・観察・分析するのは目標言語調査で行います。
 3 コンビニでの接客でよく使う表現を母語話者に聞いていくのは目標言語調査で行います。
 4 コンビニでの言語使用実態を明らかにすることは目標言語調査で行います。

 答えは1です。

問2 到達度テスト

選択肢1

 プレースメント・テストはクラス分けの材料を得るためのテスト。

選択肢2

 クローズテストは長めの文章の空欄に当てはまるものを記入させる問題形式。

選択肢3

 到達度テストは特定のカリキュラムで学んだことがどれくらい習得されているかを測るテストです。テストの結果から学習者の到達状況を把握でき、コース改善のために利用できます。この選択肢が答え。

選択肢4

 言語学習適性テストは受験者の外国語学習に対する適性を測るためのテスト。

 答えは3です。

問3 シラバスデザイン

 シラバスデザインでは学習すべき項目をリストアップする作業を行います。

 1 カリキュラムデザインの段階で行うこと
 2 シラバスデザインの段階で行うこと
 3 カリキュラムデザインの段階で行うこと
 4 カリキュラムデザインの段階で行うこと

 答えは2です。

問4 See

 Plan(計画)、Do(実行)、See(フィードバック)を繰り返すことで常に教育の改善を図ります。このうち See は何かって問題です。Seeでは授業の評価、フィードバックが行われますので、そのような単語に注意して選択肢を見ていきます。

選択肢1

 ここでのフィードバックは学習者の誤用訂正を指します。授業の質を高めるための See ではありません。

選択肢2

 授業の質を高めるために教師同士で評価し合い、それをフィードバックしています。See にて行われる行動です。

選択肢3

 教案を作成するのは See ではなく Plan。

選択肢4

 例文を用意するのはPlan。

 答えは2です。

問5 教室談話における教師の発話の特徴

選択肢1

 学習者の誤答には上昇調イントネーションで「ん?⤴」と言ったり、「りんご?⤴」と聞き返したり、上昇も書こうもしない「違います」なども言い方もされます。この選択肢は間違い。

選択肢2

 提示質問は質問者が答えを知りながら尋ねる質問形式で、指示質問は質問者が答えを知らない状態で尋ねる質問形式を指します。教室では、教師は答えを知りながら学習者に質問することが多いので指示質問より提示質問が多いです。この選択肢は間違い。

選択肢3

 教室では、教師による発話(Initiation)、学習者の応答(Response)、評価/フィードバック(Evaluation/Feedback)の順で談話が行われることが多く、この種の談話をIRF/IRE型と呼びます。「これは何ですか?」「りんごです」「そうですね」みたいな流れがそう。
 学習者の働きかけを教師が評価する場面は頻出はしません。この選択肢は間違い。

選択肢4

 語彙や文型を一通り導入した後に「はい、今日はこれらを使って会話を作ってみましょう。じゃあ隣の人とペアになってください。」みたいなときの「はい」「じゃあ」は「談話の秩序を明確にする」機能を持ってます。

 答えは4です。




コメント

コメント一覧 (2件)

  • いつも参考にさせていただいております。問題6の問5の選択肢2の解説が、回答と矛盾している気がします。

  • >くぅさん
    確認しましたが、自分では矛盾は見つけられませんでした。申し訳ありませんが、どの点がおかしいのか教えていただけますでしょうか。

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