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外来語とは?

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外来語

 外来語とは、一般に、借用語のうち、中国から借用した漢語を除く語のこと、とりわけ、1543年にポルトガル船が種子島に漂着した後に西洋から借用された洋語を指します。日本語の外来語は主に片仮名で表記されることからカタカナ語とも呼ばれます。ただし、例(4)~(6)のように外来語であっても漢字表記されるものも見られます。

 (1) ゲーム
 (2) コミュニケーション
 (3) ストライク
 (4) 煙草(タバコ)
 (5) 珈琲(コーヒー)
 (6) 天麩羅(テンプラ)

 借用先である外国語の音韻体系をそのまま日本語に持ち込むことはできないので、借用の過程で原語が持っていた音声が失われ、日本語の音韻体系に適したものに変わります。例えば、頭子音 /s,t,ɹ/ 、音節核 /aɪ/ 、尾子音 /k/ から成り立つ1音節の strike /stɹaɪk/ を日本語に取り入れようとする場合、「子音+母音」もしくは「母音」の音節構造を好む日本語の音韻体系に落とし込まなければいけません。その結果、子音の連続を嫌って「子音+母音」もしくは「母音」の音節構造を持った5音節「ス」「ト」「ラ」「イ」「ク」という語形になっています

 (7) ストライク ← /stɹaɪk/
 (8) テクニック ← /tekníːk/

 「マンション」は日本語では集合住宅を指しますが、原語 mansion は邸宅を指すように、借用過程では意味も変わることがあります。

和製外来語(和製英語)

 日本語の外来語には「ガソリンスタンド」や「ペットボトル」のように原語にある音を使って言語にない単語を生み出したり、「コンビニ」のように原語にない略語を生み出す場合も見られます。このような外来語は和製外来語、もしくは和製英語と呼ばれます。

 (9) ガソリンスタンド(gas station)
 (10) ペットボトル(plastic bottle)
 (11) コンビニ(convenience store)

外来音

 外国語から借用する過程で、日本語の音韻体系に合わせた語形になることもありますが、それまで日本語になかった「ツァ」「ツォ」「ティ」「ディ」「ファ」「フィ」「フェ」「フォ」「ミュ」「ヴァ」などの新しい音が持ち込まれることもあります。これらの音は外来音と呼ばれます。

 (12) ツァーリボンバ
 (13) フォーク
 (14) ヴァイオリン

参考文献

 沖森卓也・肥爪周二(2017)『漢語』朝倉書店
 西尾寅弥(2018)「語種」『朝倉日本語講座4 語彙・意味』79-109頁,朝倉書店
 森山卓郎・渋谷勝己(2020)『明解日本語学辞典』24-26頁.三省堂




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