令和2年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題1(1)解説
(1)調音点
今年のIPAの問題は易しめ。
1 [θ] 無声 歯 摩擦音 (英語のthinkの「th」がそう)
2 [m] 有声 両唇 鼻音 (まみむめも)
3 [b] 有声 両唇 破裂音 (ばびぶべぼ)
4 [ɸ] 無声 両唇 摩擦音 (ふ)
5 [p] 無声 両唇 破裂音 (ぱぴぷぺぽ)
選択肢1だけが歯を調音点とする音です。これって日本語にないんです。英語なら thank([θǽŋk])の th がそう。
答えは1です。
そういえば試験会場で近くに座ってた人が「調音点、調音法は全然分からない。でも実際の学校で使わないからいらないと思う」という話を耳にしました。発音指導で調音点の話とか絶対しないんで表には出てこないけど… でも、もうちょっと舌を奥に! 前に!みたいな指導をするためにはこれらの知識が必要です。
あと、調音関係の知識をまるっと捨てたら、聴解問題の問題3もまるっと捨てることになります。合格に近づくためには必要です!
コメント
コメント一覧 (4件)
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試験Ⅰの一問目に頻出の発音記号はどうも苦手です。
令2のも間違えてしまいました。「2」だけ鼻腔に息を通す音なので
それなのかと。もっと簡単に考えればよかったな。
いずれにしても、現在の力では90分で解ききれない状況です。
後半は問題文を読まないで問いにだけ反応してもこたえられるものもありますが
そのあたり コツがあればご教示ください。
>匿名希望さん
コメントありがとうございます。お答えします!
問題文は基本読まずに下線部だけで解き進めてください。たまに10%~15%くらいの頻度で問題文の一部が大きなヒントになっていることもありますけど…
読んでいると時間が無くなってしまいますからダメです。
試験Ⅰの時間の使い方
問題1の15問、問題2の5問はかかっても1問30秒。
問題3ABCDは目標1問1分、長くても1問2分。この試験で一番時間をかけるべきところで、問題文にヒントが転がっていることが多いです。
問題4~13は1問30秒ペースで淡々とやります。長くても1問1分。この用語知ってますか系の問題が多いのでABCDに比べて文法を問うような問題は少なく、下線部さえ見ればあとは知識勝負になります。
問題14、15は時事問題の統計とか数字とか知ってるかどうか問う問題が多く、知識として無ければあてずっぽうなので考えるだけ無駄です。一番いいなと思うものを直感で1問10秒くらいどんどん解いてください。
もしこのペースで解けたら10~15分くらい余ります。見直しに当ててもいいですし、見直しを捨てて特に難しい問題に3分注いだり調整ですね。
たくさん練習するのをお勧めします。右側メニューの「練習問題」というところにたくさんありますのでお役立てください。