【練習問題】(46)「~は~が」構文
【 】内に示した観点から見て、他と性質の異なるものを、それぞれ1~5の中から一つ選べ。
【「~は~が」構文】
1 このイヤホンは音質が良い。
2 桜は散り際が一番美しい。
3 この山は高さが2000mだ。
4 私は映画を見るのが好きだ。
5 古いエアコンは電気代が高い。
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解説
ハガ構文は、主題化された「は」が元々どんな成分だったのかによって分類がなされます。
例えば有題文「ケーキは私が食べました」という文は元々「私がケーキを食べました」という無題文だったと考えられます。言い換えると、この無題文のヲ格成分「ケーキ」を主題化したのが「ケーキは私が食べました」ってことです。このように「は」が含まれる文は、元々「は」を使わない文から導かれたものだと覚えておくといいです。各選択肢も「は」を使わない元々の文は何だったのかを考えて、何を主題化したのかを見てみましょう。
1 このイヤホンは音質が良い。
無題文「このイヤホンの音質が良い」のうち、ガ格成分「このイヤホンの音質」に含まれる連体修飾部「このイヤホン」を主題化したのが「このイヤホンは音質が良い」です。
このハガ構文は格成分の連体修飾部を主題化してできたものです。
2 桜は散り際が一番美しい。
無題文「桜の散り際が一番美しい」のうち、ガ格成分「桜の散り際」に含まれる連体修飾部「桜」を主題化したのが「桜は散り際が一番美しい」です。
このハガ構文は格成分の連体修飾部を主題化してできたものです。
3 この山は高さが2000mだ。
無題文「この山の高さが2000mだ」のうち、ガ格成分「この山の高さ」に含まれる連体修飾部「この山」を主題化したのが「この山は高さが2000mだ」です。
このハガ構文は格成分の連体修飾部を主題化してできたものです。
4 私は映画を見るのが好きだ。
「好き」「嫌い」などの形容詞は、その主体を「が」で、対象も「が」で表します。例えば「私がケーキが好きです」のような。このとき「好き」という感情を持ってる主体が「私」であり、その感情が向かう対象が「ケーキ」です。しかしこれだと「が」が重複してしまうので、格助詞の調整が起き、通常は主体のほうを「は」に置き換えて「私はケーキが好きです」となります。このハガ構文の作り方は他の選択肢とは異なります。「私の映画を見るのが好きだ」とは言えないからです。
5 古いエアコンは電気代が高い。
無題文「古いエアコンの電気代が高い」のうち、ガ格成分「古いエアコンの電気代」に含まれる連体修飾部「古いエアコン」を主題化したのが「古いエアコンは電気代が高い」です。
このハガ構文は格成分の連体修飾部を主題化してできたものです。
選択肢1、2、3、5は格成分の連体修飾部が主題になっているタイプですが、選択肢4はそうではありません。
したがって答えは4です。
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