6月8日(土)から音声学の短期講座がはじまります。

【練習問題】(281)「に」と「へ」

【練習問題】(281)「に」と「へ」

「に」と「へ」はお互いに入れ替え可能なことがある。入れ替え可能な場合の例として最も適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。
 
 1 存在動詞と組み合わせて使う場合
 2 方角を表す名詞と組み合わせて使う場合
 3 受身文の動作主をニ格で示す場合
 4 時間を表す名詞と組み合わせて使う場合











解説

選択肢1

 存在動詞は「いる」や「ある」です。
 「あそこに猫がいる」という文には「に」がありますが、これは存在する場所を表す「に」であって、移動の着点を表す「に」ではありません。だから「あそこへ猫がいる」とは当然言い換えられません。

選択肢2

 方角を表す名詞は東西南北が代表的。
 「南に行く」は「南へ行く」と言い換えられますのでこの選択肢が正解です。

選択肢3

 「私は彼に殴られた」の動作主は「彼」であり、まさに動作主はニ格で示されています。
 この「に」は「へ」には言い換えられません。

選択肢4

 「8時に出発する」は「8時へ出発する」とは言えません。

 移動の到着点を表す「に」と移動の方向を表す「へ」は多くの場合、言い換え可能です。
 したがって答えは2です。




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