機能シラバス(functional syllabus)
機能シラバス(functional syllabus)とは、言語の「機能」に焦点を当てて作られたシラバスのことです。ここでいう言語の「機能」とは、その表現の実際のコミュニケーション場面における働きのことです。
依頼する
拒否する
提案する
同意する
例えば「お腹がいっぱいです」はは字義的には話し手が満腹であることを表しますが、「ご飯を食べにいきましょう」に対する応答だとすれば誘いに対する拒否と受け取れます。機能シラバスでは表現を機能の面から捉えるので、「お腹がいっぱいです」を字義的に捉えるのではなく誘いに対する拒否として扱い、コミュニケーション場面に沿った形でシラバスにします。シラバスには当該コミュニケーション場面に沿う語彙などが含まれます。
参考文献
日本語教育学会(1991)『日本語教育機関におけるコース・デザイン』120-121頁.凡人社
田中望(1988)『日本語教育の方法―コース・デザインの実際』91-93頁.大修館書店
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