語基(base)
語基(base)とは、語彙的な意味を持つ語根を含み、接辞が付与される形式のことです。基部、基体と呼ばれることもあります。例えば「話す(hanas-u)」では接辞 -u が付与された hanas が語基で、「話される(hanas-are-ru)」では接辞 -ru が付与された hanas-are が語基です。要するに語基は「語根」そのもの、あるいは「語根+接辞」を指します。英語でも、dark-en では dark が語基、dark-en-ed では dark-en が語基にあたります。
(1) 「話す(hanas-u)」における hanas
(2) 「話される(hanas-are-ru)」における hanas-are
(3) 「話されている(hanas-are-tei-ru)」における hanas-are-tei
(4) 「話されているらしい(hanas-are-tei-ru-rasii)」における hanas-are-tei-ru
参考文献
漆原朗子(2016)『朝倉日英対照言語学シリーズ4 形態論』朝倉書店
斎藤純男(2010)『言語学入門』61-63頁.三省堂
斎藤純男,田口善久,西村義樹編(2015)『明解言語学辞典』133-134頁.三省堂
リンゼイ J.ウェイリー,大堀壽夫ら訳(2006)『言語類型論入門-言語の普遍性と多様性』117-124頁.岩波書店
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