日本語Q&A
質問者さん(中国)
管理人
でも「上手」は自分には使えないし、頭脳的技能にも使いにくいです。
「得意」は自分にも相手にも使えるけど、「上手」は自分に使えない
「得意」の例を見てください。この文の主語(「得意」という状態の主体)は「彼」でも「私」でも大丈夫です。自分の能力も評価できるし、他人の能力も評価できます。
(1) 〇 私は スポーツが 得意です。
(2) 〇 彼は スポーツが 得意です。
(3) 〇 私は 数学が 得意です。
(4) 〇 彼は 数学が 得意です。
(5) 〇 私は 絵を描くのが 得意です。
(6) 〇 彼は 絵を描くのが 得意です。
(7) 〇 私は 料理が 得意です。
(8) 〇 彼は 料理が 得意です。
しかし「上手」は、他人の評価には使えますが、自分の評価には使えません。次の例文は「私は」に置き換えると非文になります。
(9) 〇 彼はピアノが上手です。
(10) ✕ 私はピアノが上手です。
(11) 〇 彼は料理が上手です。
(12) ✕ 私は料理が上手です。
(13) 〇 彼は絵が上手です。
(14) ✕ 私は絵が上手です。
(15) 〇 彼はダンスが上手です。
(16) ✕ 私はダンスが上手です。
つまり、「得意」は誰に対する評価でも使えますが、「上手」は自分以外の評価にしか使えないという違いがあります。
「上手」は頭脳的な技能に使いにくい
「数学」とか「オセロ」とか「考えること」とか、頭脳的な技能にかかわるものには「上手」が使いにくいです。頭脳的な技能のときは「得意」を使ってください。
(17) 〇数学が得意です。
(18) ✕数学が上手です。
(19) 〇オセロが得意です。
(20) ✕オセロが上手です。
(21) 〇考えることが得意です。
(22) ✕考えることが上手です。
つまり「上手」は「ダンス」「ピアノ」「料理」「絵」「スポーツ」などなど身体的な技能にかかわるものに使いやすいようです。「得意」は身体的な技能でも頭脳的な技能でも使えます。

コメント
コメント一覧 (2件)
高橋先生、初めまして、ご丁寧に説明していただきどうもありがとうございました。
上手と得意の意味はよく分かりました。
説明も分かりやすいです。誠にありがとうございます。
一つ気になることがありまして、先生は「上手」に対して、他人だけで使う単語ってと説明したんですけど。
そうでしたら、「上手ではありません」あるいは「上手じゃない」とかは他人だけで使うのでしょうか、それとも「下手」と一緒で両方とも使えますでしょうか、教えていただければ幸いと思っております。
お手数をかけして、申し訳ありません。
よろしくお願いいたします。
問題点のサイトは以下になります。
https://nihongonosensei.net/?p=5886
>劉さん
コメントありがとうございます。お答えします。
下手は自分にも相手にも使えます。「上手じゃない」はつまり「下手」という意味ですので、この言葉も下手と同じく、自分にも相手にも使えます。
A:Bさんは料理が上手ですね。
B:上手じゃないですよ、趣味程度です。
上記のような謙遜の場面、相手の言葉をそのまま引用して否定する場合にも使えます。