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直喩(シミリー)とは?

直喩(simile)

 直喩(simile:シミリー)とは、広義の比喩の一種で、比喩であることを示す標識「~ようだ」などを伴った表現のことです。日本語であれば「~ようだ」「~みたいだ」「如し」「~と同じだ」「~同然だ」などの文末表現、「あたかも」「まるで」「たとえば」などの副詞が標識となります。

 (1) 彼は太陽みたいだ。
 (2) 光陰矢の如し
 (3) 彼女は家族同然の存在だ。
 (4) VRはあたかもそこにいるような感覚を体験できる。
 (5) リフォームのおかげで、まるで新築だ。

 中国語なら「好像」「像」、英語なら like, as if などが伴う表現が直喩にあたります。

 (6) 他的眼神猎人一样锐利。(彼の眼光は狩人のように鋭い。)
 (7) 他的头电灯泡一样。 (彼の頭は電球のようだ。)
 (8) She has a smile like an angel. (彼女の笑顔は天使のようだ。)
 (9) She looks as if she’s going to cry. (彼女は今にも泣き出しそうだ。)

 比喩であることを示す標識を用いない場合は隠喩になります。

参考文献

 認知言語学なら、↑がおすすめ!はじめてでも分かりやすい。

 辻幸夫(2003)『認知言語学への招待(シリーズ認知言語学入門(第1巻))』138-140頁.大修館書店
 森雄一(2018)「第5章 レトリックはなぜ認知言語学の問題になるのだろうか?」『認知言語学とは何か-あの先生に聞いてみよう』91-92頁.くろしお出版
 吉村公宏(2004)『はじめての認知言語学』105頁.研究社




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