6月8日(土)から音声学の短期講座がはじまります。

令和元年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題7解説

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令和元年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題7解説

問1 非同期型のe-learningの問題点

 オンライン授業には同期型と非同期型があって、同期型は実際にリアルタイムで先生が授業してるのをオンラインで受けるタイプ、非同期型は先生があらかじめ録画しておいたものを学生が視聴するタイプです。問題文でも同期型は「教師が行う授業をリアルタイムで遠隔地に配信する」、非同期型は「インターネットにより動画や教材を配信する」とご親切にも説明してくれてます。

 次のは私が感じる同期型、非同期型のメリット、デメリット。

メリット デメリット
同期型 先生が目の前にいるからある程度緊張感あり
その場で直接質問できる
決まった時間にパソコンで参加しないといけない
非同期型 いつでも自分の好きな時間に授業動画を見られる 一人で見るから質問を当てられたりすることがなく緊張感がない
つまらないかもしれない

選択肢1

 非同期型はリアルタイムじゃないし録画されたものを自分で見るだけだから、ひとりで勉強してる感があります。するとモチベーションが低くなったり、やる気も下がっていくかも。勉強を継続するにはモチベーションもやる気も高くないと続かない可能性があります。これが答え。

選択肢2

 紙媒体と配信どちらが好きなのかは人によって異なりますから、習得の度合いは多少変わってくるとは思います。でも配信での授業は知識の獲得が難しいわけではないのでこの選択肢は間違い。

選択肢3

 同期型はリアルタイムなので、答えをすぐ知りたいと思っても先生の授業運営のペースによっては後回しにされるかも。でも非同期型は答えを知りたいと思ったら動画を進めたり、クリックして答えを確認したりすることができるので学習を振り返りやすいです。この記述は同期型の記述だから不適当。

選択肢4

 非同期型は時間があるときいつでも自分のスマホ、パソコン、タブレットから授業を見れます。場所も問いません。しかし授業を見たかどうかはシステムによって把握されていることが多く、それによって出欠が判断されたりなんてこともあります。非同期型は教師が学習状況を把握しやすいです。この記述は間違い。

 したがって答えは1です。

問2 反転授業

 反転授業は、学習者に教室外で動画を見させるなどして予習をさせ、教室での授業ではその予習で得た知識を応用して問題を解くような授業のことです。

 なので答えは1です。

問3 インストラクショナル・デザイン(ID)のADDIEモデル

 ADDIEモデルは学習者の学習意欲をより引き出すような効率的な学習環境を設計・開発するための教授方法及びそのガイドラインであるインストラクショナル・デザインの理論のIDプロセスモデルの一つで、教授方法や教材などの設計を5つのプロセスに分け、それらを繰り返しながら改善していくというものです。「分析 (Analysis)」「設計 (Design)」「開発 (Develop)」「実施 (Implementation)」「評価 (Evaluation)」の5つのプロセスに沿って設計が進められます。

 5つのプロセスがそのまま選択肢3にあります。答えは3です。

 ※この問題は覚えなくてもいいので捨ててください。

問4 著作権の侵害にならない例

選択肢1

 自分が書いたわけではないウェブ上の文章をアップするのは著作権の侵害になります。アウト。 

選択肢2

 動画のURLをアップするのは著作権の侵害にはなりません。リンクを載せているだけだから。これが答え。
 もし動画をダウンロードしてアップロードしたり、二次公開したりしたら著作権の侵害です。

選択肢3

 日本では、著作権は作品を創作すると同時に自動的に発生するので、著作権を取得するために何か手続きして登録したりする必要はありません。自分が作ったものでないデジタル教材には著作権がありますから、それを使用するのはアウト。

選択肢4

 自分の写真やイラストではないものを切り取って使うのは著作権の侵害になります。

 したがって答えは2です。

問5 項目応答理論 (IRT)

 項目応答理論(Item Response Theory)はもう少し調べてから解説を更新します! いったん後回し。
 
 答えは4です。




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