6月8日(土)から音声学の短期講座がはじまります。

【練習問題】(691)「あそこにタクシーがいる」

【練習問題】(691)「あそこにタクシーがいる」

無情物の「タクシー」には通常「ある」を用いるが、人が運転していて一時的に止まっているタクシーに対しては「あそこにタクシーがいる」と「いる」を用いることがある。それはなぜか。最も適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。
 
 1 有情物の制御下にある無情物は一時的に有情物としてみなすことができるから。
 2 無情物であっても物理的に移動するものは有情物としてみなすことができるから。
 3 タクシーは有情物である人が利用するものであり、人としてみなすことができるから。
 4 タクシーはオートマだから。











解説

選択肢1

 この選択肢が正しいです。無情物であっても有情物の完全なコントロール下にある場合は一時的に有情物として扱うことができるため、場合によっては「あそこにタクシーがいる」という言い方がなされます。

選択肢2

 例えば雲は無情物ですが、風によって物理的に移動しています。しかし有情物とみなして「いる」を使うことはできません。
 選択肢2のような理由では「あそこにタクシーがいる」を説明することはできません。

選択肢3

 タクシーは人が利用するものだからという理由はぶっ飛んでます。じゃあ毎日使うスマホは? パソコンは? 「スマホがいる」「パソコンがいる」って言いません。でも人が利用するという見方自体は結構惜しい。理由としては50点。

選択肢4

 問題ちょっと難しいかなと思って選択肢4はサービス。

 したがって答えは1です。




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