6月8日(土)から音声学の短期講座がはじまります。

【敬語練習問題】(65)英語をお話せになりますか?

【敬語練習問題】(65)英語をお話せになりますか?

「英語をお話せになりますか?」と同じ種類の誤用の例として最も適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。
 
 1 西村部長、もうお帰りしますか?
 2 手配したタクシーに乗りください。
 3 この部分をお読めいただけますか。
 4 今ご皿を洗ってるから待って。











解説

 敬語で可能を表したいときは、まずは各種敬語の形にしたあとに可能の形にします。
 例えば、「話す」はまず尊敬語「お話しになる」にしたうえで「なる」の部分を可能形にして「お話になれる」とするのがルールです。しかし「話す」をまず可能形「話せる」にして「お~になる」に接続したのが問題文の「お話せになる」であり、手順を間違えています。 

選択肢1

 相手の「帰る」という行為には尊敬語「お~になる」などを使って「お帰りになる」と言うべきですが、謙譲語Ⅰの形式「お~する」を使って「お帰りする」と言っています。尊敬語の形式と謙譲語Ⅰの形式を混同しています。

選択肢2

 尊敬語「お~くださる」を使って「お乗りください」とするべきですが、「お」が脱落しています。

選択肢3

 「読む」を謙譲語Ⅰ「お読みいただく」にしたうえで「お読みいただける」とするのが正しい手順ですが、「読む」をまず可能形「読める」にして「お読めいただく」としてしまっています。問題文と同じ種類の誤用で敬語の可能の作り方を間違っています。これが答え。

選択肢4

 「お皿」というべきところを「ご皿」とする誤りです。

 答えは3です。




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