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適性テストとは?

適性テスト(aptitude test)

 適性テスト(aptitude test)とは、「外国語学習に対する適性の有無やどのような点に関して適性が認められるか等を測定することを目的としたテスト」(石田 1992: 16)のことです。言語学習適性テスト、外国語学習適性テストとも呼ばれます。ここでいう「適性」が指すものは広く、一般的な学習能力や知能だけでなく、学習に対して費やせる時間や経費、学習に使える機材、これまでの外国語学習の経験の有無、学習ストラテジーなども含まれます。

 代表的な外国語適性テストとして、アメリカで実施されている Caroll & Sapon(1959)の MLAT(Modern Language Aptitude Test)が挙げられます。このテストでは次の4要素(大関 2010: 138)を言語適性として作成されています。

 ①新しく聞いた音を識別し記憶する能力(音韻符号化能力)
 ②文法的機能を認識する能力(文法的感受性)
 ③文法的気息を帰納的に推論できる能力(帰納的言語学習能力)
 ④音と意味の結びつきを暗記できる能力(記憶力)

参考文献

 石田敏子(1992)『入門 日本語テスト法』16-17頁.大修館書店
 大関浩美(2010)『日本語を教えるための第二言語習得論入門』137-141頁.くろしお出版
 日本語教育学会(1991)『日本語教育機関におけるコース・デザイン』8-10頁.凡人社




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