6月8日(土)から音声学の短期講座がはじまります。

アクション・リサーチとは?

アクション・リサーチ(action research:AR)

 アクション・リサーチ(action research)とは、「教師が授業を進めながら、生徒や同僚の力も借りて、自分の授業への省察とそれに基づく実践を繰り返すことによって、次第に授業を改善していく授業研究」(佐野 2000: 31)のことです。この用語は様々な分野で用いられており、分野によって定義が異なります。ここでの定義は教育における意味です。簡単に言うと、教師が主体となり自身の授業を振り返る中で問題点を見出し、その問題点を解決するために計画を立て、その計画にしたがって何らかの実践を行い、また授業を振り返って新たな課題を見出し… というサイクルのことです。

 サイクルはいくつかの局面から成り立っています。この局面をどのように分類するかは研究者によって異なるようですが、ジャック・C. リチャーズ・チャールズ ロックハート(2000: 15)は次の4つの局面に分けています。

 計画立案(Planning)
 アクション(Action)
 観察(Observation)
 省察(Reflection)

 アクション・リサーチは教師が自身の指導を研究する方法の一つです。アクション・リサーチ以外にも、授業での出来事などをまとめた授業記録や日誌、アンケート調査の結果、録画・録音された授業の記録、指導教官や同僚、教育実習生が観察した結果などを用いた指導研究も可能です。

参考文献

 佐野正之(2000)『アクション・リサーチのすすめ―新しい英語授業研究』大修館書店
 佐野正之(2005)『はじめてのアクション・リサーチ―英語の授業を改善するために』大修館書店
 ジャック・C. リチャーズ・チャールズ ロックハート(2000)『英語教育のアクション・リサーチ』研究社出版




コメント

コメントする