例示的動作（illustrator）
例示的動作（illustrator）とは、エックマンとフリーセン（Ekman & Friesen）が分類した人間の身体動作の一つで、発話内容の更なる理解を促すために、その物事の具体的な大きさ、長さ、形、状態、数などを示す身体動作のことです。イラストレーターとも言います。
「こんなに大きかったよ」と言いながら両手で大きさを表現したり、「しょっぱい」と言いながら舌を出してしかめっ面をしたり、ことばの抑揚を体を前後に揺らすことで表現したり、重要なポイントを説明するときに「１つ目は」と言いながら指を立てたり、「あれ」と言いながら遠くにあるものを指さしたり… このような口頭で言われていることを例示する役割を持つ動作が例示的動作です。例示的動作は言語メッセージに随伴しないとほとんど意味を持ちません。つまり「こんなに大きかったよ」と言わずに両手を広げたとしてもその身体動作には意味が付与されません。
参考文献
マーク・L.ナップ（1979）『人間関係における非言語情報伝達』6頁.東海大学出版会
V.P.リッチモンド・J.C. マクロスキー（2006）『非言語行動の心理学: 対人関係とコミュニケーション理解のために』57-59頁.北大路書房
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