2024.04.25 最後の学期と「を」

あと単位2つ

 ほかの学生は最初の1年目で全部単位とっちゃってあとは修論っていう流れなんですが、私は働きながら学校に通ってるのでそれができず、今2年のうちの最後の学期なんですがまだあと1つ授業足りてません。最後の授業は外国語の教授法の授業とりました。これまで中国の大学でも、日本語学校でも、見てきたのは伝統的なオーディオリンガルメソッドでしたが、先生がこれに対して専門的な見地から部分的に批判をするのですごく参考になります。これは今学期学ぶことです。

 単位とは関係ないけど、また改めて日本語学の授業を受けることになりました。学部の学生が修士の授業を先行履修するみたいなことで、ついでに私も呼ばれた感じです。こっちは純粋な日本語学というよりは言語類型論で、いろんな言語の特徴を見てまわって、最後日本語に戻ってきて日本語の形を見るイメージ。こういうのもいいですね。
 それからこれも単位とは関係ないけど、修論に必要な統計もまた先生から教わってます。今はRを使って。言語とは関係ないけど統計もまたいろいろと面白いので、先生に教われるうちに何でも教わっておこうと思います。

 というわけで最後の学期なのにもかかわらず授業が3つあって大変充実してます。

統語的操作で区別したい「を」

 最近ずっと考えていることなんですが、答えが出ません。
 日本語では、格助詞「を」は一般に3つの意味があると言われます。対象、出発点、経路です。

 (1) 私が 紙 切る  <対象>
 (2) 私が 家 出る  <出発点>
 (3) 私が 橋 渡る  <経路>

 これらは全て「~が~を」の文型をとるんですが、(1)だけは対象を表す「を」だから他動詞文で、(2)(3)は移動の出発点や経路を表すから自動詞文(移動動詞文)って言われます。でもこういう考え方は意味だけに注目してるからあんまりよくない。でも形で判別しようとすると全部「を」だからちょっと困る。

 そこで統語的操作をするんですけど、例えば(2)の「を」は「から」に言い換えられます。この操作は(1)(3)にはできませんから特別。こうして「を」が「から」に言い換えられるようなのが<出発点>だという説明はいい感じ。ところが、(1)と(2)を形で区別する方法があんまり思い浮かばない。それを発見しないと教えるときに説得力がなくて困ってます。何か案があれば教えてください。




コメント

コメントする