6月8日(土)から音声学の短期講座がはじまります。

2023.08.08 太陽と月が同じ単語

今学期総括

 大学院2年のうち1年が終わっちゃいました。普通はこの1年で単位を全部取っちゃうところですが、私は仕事しながらなので無理せずマイペースでとると決めてました。あと4単位、2つの授業をできれば来学期とりたいところです。自分の研究のほうに集中しなくちゃいけない次のあと1年になります。それと並行して、図書館の本が楽しすぎる! 高い本も無料で借りて読めるし、本買う前に図書館で先に品定めできるし、卒業してもお世話になろうと思う。今は夏休み期間に入って10月まで学業はありません。勉強しよう。

スライアモン・セイリッシュ語

 最後の授業で、セイリッシュ語は「太陽」と「月」が同じ単語だ、という情報を先生から聞きました。衝撃的だったんで出典を聞いたら、渡辺己先生から口頭で聞いただけだそうです。これはすごいこと聞いた! 出典さえ探せればサピア・ウォーフの仮説の例としてめちゃくちゃいいじゃんと思ったんだけど… 渡辺先生の著書を図書館にあるだけ全部見たけど明示的に書かれているのは見つかりませんでした… 残念。ただし、暗示的に書かれた部分は見つけました。

 この14ページの文末脚注に「t’əgəm(太陽・月)」と書かれています。注釈だし暗示的だから出典としてはちょっと弱いけど… でもまあ何とか見つけたと言えるのかな。私の先生によると、太陽と月をわざわざ明示的に区別する必要があるとすれば、「昼のt’əgəm」「夜のt’əgəm」というふうに言い分けるそうです。言われてみると太陽も月も空にある丸くて光ってるものであって、昼は月は見えないから太陽と区別する必要はないし、夜は太陽がいないから月と区別する必要もない。すごい…

 渡辺己(2001)「スライアモン・セイリッシュ語の語彙的接尾辞とふたつの自動詞接尾辞について」『特定領域研究(A)『環太平洋の「消滅に瀕した言語」にかんする緊急調査研究』』




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