6月8日(土)から音声学の短期講座がはじまります。

令和2年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅱ 問題5解説

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令和2年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅱ 問題5解説

1番

問1

 この会話は主語がほとんど省略されています。
 「(あなたは)今どこ?」
 「(私は)いまね、かばん屋さん」などなど…
 問1の答えはcです。

問2

 男は自分の居場所について「本屋」と言っているので答えは本屋なんですが…
 この聴解問題の答え4つの中に「本屋」は含まれていません。
 問2の答えはaです。

2番

問1

 「打ち上げ会場どこがいいかなあ」に対して、女子たちが喜んでいたイタリアンはどうかと男の人はいいます。自分の意見というよりも、女子たちの意見を伝えています。
 それに対して女の人は「イタリアンは悪くないんだけど、部長がね」とやんわり否定。
 お互い意見の述べ方が間接的です。答えはb

問2

 この聴解は「打ち上げ会場はどこにしましたか?」を聞き取る問題です。
 最終的に駅前の中華料理店になったことが分かるためには、最後の「(中華料理店に)ちょっと冒険してみようか」が理解できなければいけません。
 ここでいう「冒険」とは字義通りの人類がまだ到達したことのない場所に行くことではなく、行ったことが無いお店に試しに行くという意味です。行ったことがないという類似性を利用したメタファーであり、この比喩が理解できなければこの問題を解けません。
 したがって答えはdです。

3番

問1

 「1日3回」という言葉は、理解できなければ選択肢1のことを言っているのに気づけません。
 「錠」も分からなければ、選択肢2と3の区別がつきません。
 「38度以上」は飲むか飲まないかの目安なので、これも必要です。

 この先生は親切にもまず薬の名前を言って、飲む回数、飲む時間、飲む数量を順番に話してくれます。
 「抗生物質」「咳止め」「解熱剤」という言葉が分からなくても、「この薬は~です」という文型から、おそらく薬の名前を言っているんだろうと予想はつきます。ただしその名前は知らなくてもこの問題を解くのに何も支障はありません。解熱剤に関しては38度以上なら飲むという条件さえ分かっていればいいわけです。
 答えはcです。

問2

 医者の話を聞いてどの薬なのかを見極める必要があります。数字を聞き取って正しいものを選んでいく作業をするので答えはbです。

 




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