【練習問題】(94)子音の調音動作
子音の調音動作の説明として、最も適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。
1 「さ」の子音は歯茎と舌で閉鎖を作り、呼気で気圧を高め、その閉鎖を開放する。
2 「き」の子音は軟口蓋と舌で狭窄を作り、呼気を通過させる。
3 「だ」の子音は歯茎と舌で狭窄を作り、呼気を通過させる。
4 「れ」の子音は舌を歯茎に瞬間的に打ちつける。
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解説
選択肢1 「さ」の子音は歯茎と舌で閉鎖を作り、呼気で気圧を高め、その閉鎖を開放する。
「さ」の子音は[s]歯茎摩擦音。摩擦音なので舌は歯茎に触れず、舌を歯茎に摩擦が出るくらい近づけます。これを「狭窄を作る」と言います。摩擦音はその狭窄に呼気を通すことで発生する音です。つまり「さ」の子音[s]は歯茎と舌で狭窄を作り、呼気を通過させて調音します。閉鎖は作らないからこの選択肢は間違い。
選択肢2 「き」の子音は軟口蓋と舌で狭窄を作り、呼気を通過させる。
「き」の子音は[k]軟口蓋破裂音。破裂音なので舌は軟口蓋に触れて閉鎖を作り、軟口蓋で作った閉鎖で肺からの呼気を止めることで口腔内の気圧を高め、瞬間的にその閉鎖を解放することで破裂音となります。狭窄は作らないからこの選択肢は間違い。
選択肢3 「だ」の子音は歯茎と舌で狭窄を作り、呼気を通過させる。
「だ」の子音は[d]歯茎破裂音。破裂音なので舌と歯茎で閉鎖を作ります。その閉鎖で肺からの呼気を止めて口腔内の気圧を高め、瞬間的にその閉鎖を解放することで破裂音となります。つまり「だ」の子音は歯茎と舌で閉鎖を作り、呼気で気圧を高め、その閉鎖を開放させて調音します。狭窄は作らないからこの選択肢は間違い。
選択肢4 「れ」の子音は舌を歯茎に瞬間的に打ちつける。
「れ」の子音は[ɾ]歯茎弾き音。弾き音は舌を調音点に瞬間的に打ちつけて調音します。この記述は正しいです。
答えは4です。
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