6月8日(土)から音声学の短期講座がはじまります。

【練習問題】(715)意味拡張

【練習問題】(715)意味拡張

語の意味拡張に関して、意味拡張の方法が他と異なるものはどれか。次の1~4の中から一つ選べ。
 
 1 「コップに口をつけた?」
 2 「あとでLINEします。」
 3 「ああ、今のテスト、俺死んだわ。」
 4 「がパンクしました。」











解説

 意味拡張と聞いたら比喩を思い出さなければいけません。

シミリー
直喩
「~みたいな」「~のような」「~の如く」等を使って直接別のものに喩える比喩の一種。 わたあめみたいな雲が浮かんでいる
メタファー
隠喩
物事のある側面から連想した類似性に基づく具体的なイメージを用いて、抽象的な物事を表す比喩の一種。 頭が真っ白になる
メトニミー
換喩
様々な概念の隣接性に基づいて物事を表す比喩の一種。換喩には入れ物で中身を示すものや、結果で原因を表すものなどの様々なパターンがある。 パトカーに捕まった
シネクドキー
提喩
上位概念を下位概念で、また下位概念を上位概念で言い換える比喩の一種。 花見に行く

選択肢1

 コップ(の縁に)口をつける → 隣接性に基づくメトニミー(換喩)

選択肢2

 「LINE」はアプリの名前ですが、「LINEする」といえばそのアプリでできること、つまりメッセージや通話を指すことができます。これは隣接性によるものでメトニミー(換喩)です。

選択肢3

 実際に死んでないですが、テストの点数が悪くてダメな状態を比喩して「死んだ」と言っています。類似性に基づくメタファー(隠喩)です。

選択肢4

 「車」がパンクするのではなく、「車のタイヤ」がパンクします。
 これは隣接したものを指すメトニミー(換喩)です。

 したがって答えは3です。




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