6月8日(土)から音声学の短期講座がはじまります。

【練習問題】(66)直接受身

【練習問題】(66)直接受身

「受身」に関して、直接受身の例として不適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。
 
 1 好きな人に「正直言って引いた」って言われた。
 2 翌朝、死体が通りすがりの人に発見された。
 3 被害者は後ろから鈍器で殴られた。
 4 腕を虫に噛まれた。











解説

選択肢1

 【受身文】(私が) 好きな人に 「正直言って引いた」って 言われた。
 【能動文】 好きな人が (私に) 「正直言って引いた」って 言った。

 受身文と能動文の補語の数が3:3で同じなので直接受身です。

選択肢2

 【受身文】翌朝 死体が 通りすがりの人に 発見された。
 【能動文】翌朝 通りすがりの人が 死体を 発見した。

 受身文と能動文の補語の数が3:3で同じなので直接受身です。

選択肢3

 【受身文】被害者は (Aに) 後ろから 鈍器で 殴られた。
 【能動文】(Aが) 被害者を 後ろから 鈍器で 殴った。

 受身文と能動文の補語の数が4:4で同じなので直接受身です。

選択肢4

 【受身文】(私が) 腕を 虫に 噛まれた。
 【能動文】虫が (私の)腕を 噛んだ。

 受身文と能動文の補語の数が3:2で同じじゃないです。受身文の補語は「私が」「腕を」「虫に」の3つ、能動文の補語は「虫が」「私の腕を」の2つ。補語の数が一致しないのは間接受身の特徴です。さらに、能動文に「私の腕」という所有の形式が現れているので間接受身のうち、持ち主の受身に分類されるものです。

 したがって答えは4です。




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