6月8日(土)から音声学の短期講座がはじまります。

【練習問題】(18)特殊拍

【練習問題】(18)特殊拍

「特殊拍」に関する記述として最も適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。
 
 1 いずれの特殊拍も常に高いアクセントで発音される。
 2 いずれの特殊拍も基本的に語中・語末に現れる。
 3 いずれの特殊拍も自由変異の関係にある異音である。
 4 いずれの特殊拍も仮名1文字で1拍を形成しない。











解説

 特殊拍とは、長音(ー)、促音(っ)、撥音(ん)のこと。

選択肢1

 アクセントでいうと「ケーキ」の「ー」は低く、「動機(どーき)」の「ー」は高い。
 「スリッパ」の「っ」は低く、「河童(かっぱ)」の「っ」は高い。
 「進歩(しんぽ)」の「ん」は低く、「散歩(さんぽ)」の「ん」は高い。
 低いアクセントも高いアクセントもありますので、この選択肢は間違いです。

選択肢2

 「ー」「っ」「ん」が語頭にくることはない、つまり「ー〇〇」「っ〇〇」「ん〇〇」のような言葉は存在しないですよね。しりとりでこれらの語から始まる言葉は見つかりません。
 特殊拍は通常語頭に現れないからこの選択肢が答え。

選択肢3

 長音は先行音によって音が変化する条件異音
 促音は後続音によって音が変化する条件異音
 撥音は後続音によって音が変化する条件異音
 全て条件異音です。この選択肢は間違い。

選択肢4

 「ー」「っ」「ん」はいずれも1文字で1拍です。
 俳句で読み上げられるときに1拍としてカウントされます。
 この選択肢は間違い。

 答えは2です。




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