6月8日(土)から音声学の短期講座がはじまります。

平成28年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題14解説

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平成28年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題14解説

問1 台湾が植民地となった契機

 日清戦争(にっしんせんそう)は、1894年(明治27年)7月25日から1895年(明治28年)4月17日にかけて日本と清国の間で行われた戦争である。
(中略)
 主に朝鮮半島と遼東半島および黄海で両国は交戦し、日本側の勝利と見なせる日清講和条約(下関条約)の調印によって終結した。
 講和条約の中で日本は、清国に李氏朝鮮に対する宗主権の放棄とその独立を承認させた他、清国から台湾、澎湖諸島、遼東半島を割譲され、また巨額の賠償金も獲得した。

 日清戦争が契機。
 したがって答えは3です。

 参考:日清戦争 – Wikipedia

問2 伊沢修二

 1895年日清戦争後、台湾は日本に割譲された。1895年7月14日初代台湾総督府学務部長・伊沢修二により台湾の教育政策が策定され、当時日本でも実施されていなかった児童義務教育を実施した。

 したがって答えは2です。

 参考:台湾の教育 – Wikipedia

問3 グアン・メソッド

 山口喜一郎が植民地時代の台湾で導入した新しい教授法とは、サイコロジカル・メソッドのことです。
 これは19世紀後半にグアン (Gouin)によって提唱された教授法で、文法訳読法では会話能力が身につかないとの批判から開発されました。幼児の母語習得過程における心理面を重視し、言葉を聞いて頭にイメージ化させたり、教師が話しながら動作したりして、音と意味、概念の連合を作らせ習得させようとします。シリーズ・メソッド (Series Method)、グアン・メソッド、グアン式教授法とも呼ばれています。

 名前が多いのでややこしいですね…
 したがって答えは1です。

問4 歴史的仮名遣い

 1912年~1913年に台湾で刊行された公学校第二期教科書としての『公学校用国民読本』は歴史仮名遣いで書かれています。
 これが刊行されるまで使用されていた『国民読本』は表音仮名遣いで書かれていました。

 問題文では1912年とありますので、『公学校用国民読本』を指しています。
 答え1の歴史的仮名遣いです。

 参考:http://taiwannichigo.greater.jp/pdf/g22/pb12kaiyuichiro.pdf
 参考:小川尚義と台湾の日本語教育

問5 国語常用家庭

…台湾人は『国語常用』が認定されなくては、小学校の共学(日本人との共学)も、中学校への入学も、官公署の職員になることも困難だった。さらに『各種の営業其の他の許可、認可及勧業補助の条件』などもえられない。・・・」

 国語常用に認定されなければ官公署の職員になることも困難、認定されればその機会が与えられた。
 つまり答えは3です! 詳しくは以下の参考ページをご覧ください。

 参考:台湾での日本語政策




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