平成28年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題14解説
問1 台湾が植民地となった契機
台湾は日清戦争後の1895年に講和条約・下関条約により日本へ割譲され、台湾は日本の植民地となりました。日清戦争が契機です。
答えは3。
参考文献:藤森智子(2016)『日本統治下台湾の「国語」普及運動-国語講習所の成立とその影響』4頁.慶應義塾大学出版会株式会社
問2 伊沢修二
1895年に台湾が日本に割譲された後、 伊沢修二 (1851-1917)が台湾総督府学務部長心得の任に就いて、台北郊外に芝山巌学堂を開き、そこで日本語教育を始めました。
答えは2です。
参考文献:川瀬生朗(2001)『日本語教育学序説』67頁.日本図書刊行会
問3 グアン・メソッド
1896年からは山口喜一郎(1872-1952)が台湾で日本語教育を行いました。その際、フランスの言語教育学者グアン(F.Gouin)の教授法であるグアン・メソッドを研究し、これを日本語教育に用いています。
1 答え
2 ナチュラル・アプローチ
3 サジェストペディア
4 サイレント・ウェイ
答えは1です。
参考文献:川瀬生朗(2001)『日本語教育学序説』68頁.日本図書刊行会
問4 歴史的仮名遣い
1912年~1913年に台湾で刊行された公学校第二期教科書としての『公学校用国民読本』は歴史仮名遣いで書かれています。
これが刊行されるまで使用されていた『国民読本』は表音仮名遣いで書かれていました。
問題文では1912年とありますので、『公学校用国民読本』を指しています。
答え1の歴史的仮名遣いです。
問5 国語常用家庭
…台湾人は『国語常用』が認定されなくては、小学校の共学(日本人との共学)も、中学校への入学も、官公署の職員になることも困難だった。さらに『各種の営業其の他の許可、認可及勧業補助の条件』などもえられない。・・・」
国語常用に認定されなければ官公署の職員になることも困難、認定されればその機会が与えられた。
つまり答えは3です! 詳しくは以下の参考ページをご覧ください。
参考:台湾での日本語政策
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