平成27年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題6解説
問1 学習者に検討させる点
ある社会問題について自分の主張を示し、その根拠を示す文を作成します。その際に学習者に検討させる点は何でしょう。
1 主張は複数あってはいけないので、一つに絞ることができるかどうかは重要
2 主張を支える根拠の存在は重要
3 他の人に支持されるかどうかはこの際関係ありません。自分の主張だから。
4 主張を支える根拠が入手できたかどうかは重要。
答えは3です。
問2 学習者に留意させる点
ある1つのトピックについて述べている複数の文の集まりをパラグラフと言います。パラグラフを作らせるときの指導として不適当なものは…
1 各パラグラフにはそのパラグラフで最も言いたいこと(中心文)が必要なので、この指導は正しい。
2 位置を統一する必要はありません。論の流れにしたがって自然に配置します。
3 各パラグラフには一つの話題を扱うとわかりやすくなるので良いです。
4 各パラグラフには読みやすいように導入部を書いてから内容を作るといい。
答えは2です。
問3 読み手側の学習者に与えるアドバイス
書いたパラグラフをピア(2人)で検討させます。お互いのパラグラフを読み合って、よりよい内容になるようアドバイスをしたりします。その際に、読み手に対してするべきアドバイスは何かという問いです。
1 聞き手の主張に沿う必要はなく、読み手の主張から意見を述べてもいい。
2 その通り。
3 よりよい内容にするため、読み手は具体的なアドバイスを行うべきです。
4 読み手は主観的な意見を述べても構いません。
答えは2です。
問4 修正するために与えるアドバイス
<資料2>には学習者Xの意見にもかかわらず「日本の経済発展に深刻な影響を与える」と断定の表現を用いています。事実と個人の意見は形式上区別するべきなので、「日本の経済発展に深刻な影響を与えるだろう」とか、「~ことが考えられる」「~のではないだろうか」などと主観を表す表現をつけたほうがよく、教師はそう指導すべき。
答えは4です。
問5 主張を支持するために使用するデータ
<資料2>では、超高齢化社会によって労働者人口が減ることについて述べられています。
それと関係するのは選択肢1だけ。
答えは1です。
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