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平成26年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題16解説

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平成26年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題16解説

問1 大学留学生

 『外国人留学生在籍状況調査』に情報が書かれています。2009年の情報(平成21年度外国人留学生在籍状況調査結果魚拓)と2013年の情報(平成25年度外国人留学生在籍状況調査結果魚拓)を比較するとつぎのようになります。

2009年 2013年
フィリピン 528人 507人
マレーシア 2,395人 2,293人
ベトナム 3,199人 6,290人
タイ 2,360人 2,383人

 ベトナムだけおよそ2倍。
 答えは3です。

問2 国費外国人留学生

選択肢1

 文部科学省の『国費外国人留学生の受入人数について』によれば、「国費外国人留学生制度の対象者は、「日本政府と国交のある国の国籍を有すること」が条件であるため、台湾の学生は対象外です。」だそうです。この選択肢は間違い。

選択肢2

 2013年時点の国費留学生数は中国、インドネシア、タイの順で多いです。(参照元のデータが消されました 2024/08/19確認)

選択肢3

 2013年時点の国費留学生は9,423人で、うち中国からの留学生は1,018人です。全体の10.8%を占めます。(参照元のデータが消されました 2024/08/19確認)

選択肢4

 2013年時点の留学生総数は298,980人、うち国費留学生は9,423人です。全体の3.1%程度で1割未満です。(参照元のデータが消されました 2024/08/19確認)

 答えは4です。

問3 カルチャー・ショックとリエントリー・ショック

 馴染みのない文化圏に生活を移した時、衣食住や言語、生活習慣などが異なることを原因として生じる心身のストレス反応をカルチャー・ショックと言います。カルチャー・ショックは現地での生活に馴染むと低減し、適応へと向かっていきます。しかし、一度適応した文化圏から母文化へと戻る際にもリエントリー・ショックと呼ばれる心身のストレス反応が生じます。詳しくはリンク先をご覧ください。

選択肢1

 正しいです。カルチャー・ショックとリエントリー・ショックのどちらが大きいかは個人によります。母文化にとても馴染んでいた場合はカルチャー・ショックが大きくなるでしょうし、滞在先の文化に十分に馴染んだ場合はリエントリー・ショックのほうが大きくなる場合もあります。

選択肢2

 カルチャー・ショックもリエントリー・ショックも、適応過程は一般にU型をとると考えられています。この選択肢は間違い。
 (→Uカーブ仮説、→Wカーブ仮説

選択肢3

 カルチャー・ショックは一度生じると適応するまで持続的に生じます。「断続的」じゃない。この選択肢は間違い。

選択肢4

 使用言語が同じでも生活様式や文化が異なる場合はカルチャー・ショックが起こることがあります。例えば、日本国内だとしても、慣れない地域に移住したときに生じることがあります。この選択肢は間違い。

 答えは1です。

問4 日本の企業に就職する留学生

 既に「平成24年における留学生の日本企業等への就職状況について」は削除されていてデータを見ることはできなくなっていますが、当時の情報によると、2012年(平成24年)時点の翻訳・通訳は2,928人と最も多いです。

 答えは1

問5 異文化間コンフリクト

 お互いに相反する意見や立場などが存在することによって生じる緊張状態のことをコンフリクトと言います。特に異文化におけるコンフリクトをここでは異文化間コンフリクトと呼んでいます。コンフリクトには自分を見つめ直すことができるなどのプラスの面もありますし、軋轢によってストレスを感じるなどのマイナスの面もあります。

選択肢1

 コンフリクトは相手をよく理解したりするきっかけになったりします。正しいです。 

選択肢2

 相手を受け入れたり、自分が妥協したりするなどの第三者の介入を必要としない方法で解決する方法もあります。

選択肢3

 正しいです。意見や立場の衝突を解決するには話し合いするといい。

選択肢4

 正しいです。いったん保留したり、妥協したり、譲ったり、そういう解決策もあります。

 答えは2です。




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