6月8日(土)から音声学の短期講座がはじまります。

平成26年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題9解説

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平成26年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題9解説

問1 推測の力を養う

 聴解問題では早口なものもあるし、難しい単語や表現が含まれてることがあります。これはどうしてでしょう。

 選択肢1がその理由になります。未習の語があって一部分からなかったり、早くて聞き取れなかったりした部分は聞き取れた部分から推測する必要があります。そういう推測の力を養成するためです。

 したがって答えは1です。

問2 聴解の過程

 文章中にヒントがあります。
 聴解の過程は、知覚の段階、テキストの言語処理をする段階、テキストから得た情報を自分の既有知識と関連づけて解釈する段階の3段階あるそうです。

 1 言語処理が終わり、自分なりの解釈をしている段階。
 2 言語処理が終わり、自分なりの解釈をしている段階。
 3 言語処理が終わり、自分なりの解釈をしている段階。
 4 「固定資産税」の言語処理の段階。

 したがって答えは4です。

問3 テキスト全体の理解

 1 言語処理の段階で美容院を病院と聞き間違えて、全体が理解できなくなっています。
 2 理由と意見の繋がりを理解するのは下位の段階で行われません。
 3 予測は下位の段階で行われません。
 4 背景知識がないために理解できなくなったのは、下位レベルの処理の失敗とは言えません。

 したがって答えは1です。

問4 表記と音が違うもの

 1 連声
 2 連濁
 3 母音の無声化 
 4 転音(母音交替)

 選択肢3は「せんたくき」と書くのに、実際発音するときは「せんたっき」。
 したがって答えは3です。

問5 シャドーイング

 シャドーイングとは、テキストを見ずに音声を聞きながら、あまり間を空けないで言葉を繰り返していく練習法です。

 1 発話の自動化に効果はありますが、その文の理解を自動化させることはできません。
 2 知覚段階を自動化させることができるので、それまで知覚に使っていたワーキングメモリを別の処理に使うことができるようになります。
 3 シャドーイングはイントネーションやプロミネンス、リズムなどのプロソディの習得に有効とされています。
 4 正しいです。

 したがって答えは1です。

 




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