平成26年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題3B解説
(6)応答表現
1 「まあ」 自分の気持ちを表す表現、独り言的
2 「ああ」 相手の発話に対して同意する応答表現
3 「わあい」 自分の気持ちを表す表現、独り言的
4 「えっと」 自分の気持ちを表す表現、独り言的
自分の中だけで完結するようなものは応答表現ではありません。
したがって答えは2です。
(7)真偽疑問文に対する応答
「はい、そうです。」と答えることが多い疑問文についての問いです。
1 「美しいですか?」には「はい、美しいです」と答えるのが一般的
2 「綺麗ですか?」には「はい、綺麗です」と答えるのが一般的
3 「食べますか?」には「はい、食べます」と答えるのが一般的
4 「学生ですか?」には「はい、そうです」と答えるのが一般的
したがって答えは4です。
(8)動作発動の表現
動作発動の表現とは、話し手が相手の動作を促す表現と文章中に書かれています。そのような選択肢を探し出します。
1 「あら、忘れ物しちゃった。」(気付きを表す)
2 「おや、雨が降ってきた。」(気付きを表す)
3 「ふむ、そういうことだったんだ。」(納得の気持ちを表す)
4 「そら、これやってみ」(動作を促す)
したがって答えは4です。
(9)相づちで用いられにくい形式
日本語の相槌でよく用いられるのは以下。
「はい」「ええ」「うん」「そうですね」「そうですか」「ほんとう」「ほんと」「ほんとに」「なるほど」、頷き
こんな知識は別に無くてもいいですね。
もし自分が話しているときに、相手が選択肢にある言葉で相槌してきたときを想像すると答えはすぐ分かります。
1 「分かりました」
2 「へえー」
3 「なるほど」
4 「そうですね」
2~4は相槌として適当です。
しかし1は不自然すぎます。何を言っても「分かりました」と相槌打たれたら、私の話に興味がないのかなと思ってしまいます。
したがって答えは1です。
(10)相づちの特徴
1 比較的長いポーズがある箇所には現れにくい
「ポーズ」とは、間のことです。言い淀んだりしたときに比較的長い間が生まれることがあると思います。そのような時は、相手の発話を促そうとしたり、間を保つために相槌が打たれます。よってこの選択肢は間違いです。
2 相手の顔が見えない対話では現れにくい
相手の顔が見えない対話は電話です。このような場面では顔が見えないからこそ「あなたの話をちゃんと聞いていますよ」ということを表すため、対面する場合よりも相槌が多くなるのではないかと予想されます。よってこの選択肢は間違いです。
3 大勢の聞き手とともに聞いている場合は現れにくい
授業において学生がそれぞれ各自思い思いの相槌を打ったら変です。小さく頷いたり、独り言で「なるほど」くらいは言うくらいはありますが、先生に聞こえるレベル、あたかも1対1で対話しているかのように相槌を打つことはありません。よってこの選択肢は正しいです。
4 意味的に区切りとなっている箇所には現れにくい
意味的に区切りとなっている箇所とは、文の終わりや接続詞・接続助詞などが挙げられると思います。例えば「昨日映画を見に行ったんだけど、あの映画全然面白くなかったんだよね」のとき、「だけど」や「だよね」の後で相槌を打つことは十分ありえます。よってこの選択しは間違いです。
したがって答えは3です。
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