【練習問題】(259)「で」の品詞
【 】内に示した観点から見て、他と性質の異なるものを、それぞれ1~5の中から一つ選べ。
【「で」の品詞】
1 いつも謙虚で優しい人だ。
2 足首の怪我で歩けない。
3 遠足が雨で中止になった。
4 渋滞で少し遅れる。
5 一目ぼれで購入を決意した。
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解説
1 断定の助動詞「だ」「です」の連用形「で」(並列の「で」)
2 原因・理由
3 原因・理由
4 原因・理由
5 原因・理由
選択肢1の「で」だけ格助詞ではありません。
したがって答えは1です。
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練習問題259の1.いつも謙虚で優しい人だ。
解説には「断定の助動詞「だ」「です」の連用形「で」(並列の「で」)」とありますが、
こちらの「で」は、「謙虚だ」ナ形容詞のテ形ではないでしょうか?
>サヨコさん
ご指摘ありがとうございます! 大変遅くなりましたが、返信いたします。
この問題の解説にあたり、一つ前提のお話をいたします。
伝統的な品詞分類(橋本文法)では、名詞は活用せず、ナ形容詞は活用するものと扱われています。しかし、私はナ形容詞は名詞と同じく活用しない語群だと考えています。それは以下の例文を見れば明らかです。
(1) 学生だ <名詞+だ>
(2) 謙虚だ <ナ形容詞+だ>
名詞述語文(1)において、実際に活用するのは名詞「学生」ではなく、名詞の後ろについているいわゆる助動詞「だ」です。この「だ」が、文法的な要請に応じて「です」「だった」等に活用するわけです。それはナ形容詞述語文に関しても同じで、ナ形容詞「謙虚」自体は活用せず、実際に活用しているのは「だ」です。名詞は活用しないのに、ナ形容詞は活用すると考えるのであれば、「学生だ」は「学生」と「だ」に分けられ、「謙虚だ」は「謙虚だ」で一語ということになってしまいますから、「だ」の扱いが一貫しておらず、品詞分類の上で不都合だと思います。
こういう前提から問題を見ますと…
二つの単文「いつも謙虚だ」「優しい人だ」のうち、「いつも謙虚だ」の助動詞「だ」を連用形「で」にして「優しい人だ」に繋げ、重文「いつも謙虚で優しい人だ」にしていると私は考えています。なのでこの「で」は助動詞「だ」の活用形であって、ナ形容詞のテ形ではないと思っています。
どちらの見方が正しいかというものではなくて、品詞分類に対していくつかの立場があるものとお考えいただければと思います。
毎日のんびり日本語教師管理人