6月8日(土)から音声学の短期講座がはじまります。

【練習問題】(25)自由形態素と拘束形態素

【練習問題】(25)自由形態素と拘束形態素

自由形態素と拘束形態素の組み合わせからなる語として最も適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。
 
 1 人々
 2 甘さ
 3 キラキラ
 4 降り出す











解説

 自由形態素と拘束形態素の組み合わせからなる語を「派生語」と言います。
 派生語は拘束形態素である接頭辞や接尾辞が自由形態素についたものです。

選択肢1

 {hito}は「人」という語彙的な意味を持っていますから自由形態素。
 その自由形態素を反復したのが「人々」で、これは派生語ではなく畳語です。

選択肢2

 {ama}という語彙的な意味を持つ自由形態素に、拘束形態素の接尾辞{sa}をつけてできた語が「甘さ」。
 これが派生語です。

選択肢3

 {kira}という語彙的な意味を持つ自由形態素の反復からなっているのが「キラキラ」です。
 これは選択肢1と同様に畳語です。

選択肢4

 「降り出す」は複合動詞。「降り」も「出す」も自由形態素であって接辞ではないので派生語ではありません。

 したがって答えは2です。




コメント

コメント一覧 (2件)

  • いつも、参考にさせていただいております。以下念のため修正させていただきました。
    選択肢2 の「甘」が自由形態素というのがわかりません。 甘 単体で意味がわからないような気がします。甘い の「い」とか 甘味 の「味」などのほかの名詞がないと 意味がとれないような気がするのです。

    選択肢4 は 食べる 食べ+る 「食べ」も「る」も 拘束形態素のように、出す も 出+す (das+u)
    に分けられて 「出」(das)も「す」(s)も単独では意味を持たないような気がします。

    他のサイトでも調べましたが 長さ の「長」は拘束形態素 速さ 「速」 が自由形態素 とあり
    見分け方がわからなくなり混乱しております。

    ご教授いただければ幸いです。

    • としさま、こんにちは。コメントのご質問については、平成29年の試験IIIの問題3の高橋先生のご解説をご覧になるといいのではないかと思います。

      選択肢2「甘さ」の「甘」は「自由形態素」の「拘束形式」で、「さ」は「拘束形態素」の「拘束形式」だと思います。

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