平成29年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題15解説
問1 日本大文典
日本大文典とは…
日本語学書。ロドリゲス著。慶長9~13年(1604~1608)長崎で刊行。キリシタン宣教師の日本語修得を目的として、当時の日本の口語文法を中心に国語の広範な領域にわたり、ポルトガル語によって詳細に記述。
- デジタル大辞泉より引用
口語文法というのがポイントになりそう。したがって答えは3です。
この問題はあまりにも… 一介の日本語教師もこういうところまで知っておいたほうがいいんですか? ちょっと出題者やりすぎ。
問2 キリシタン版
キリシタン版(キリシタンばん)とは、近世初期(16世紀末-17世紀初め)に日本を中心にイエズス会によって刊行されたローマ字、あるいは漢字・仮名による印刷物の通称である。
- キリシタン版 – Wikipediaより引用
したがって答えは1です。
問3 海上遭難した日本人漂流民とその活動内容
大黒屋光太夫は船頭として江戸に向かう途中で乗組員16人と共にロシアに漂流しました。『欽定全世界言語比較辞典』の改訂に携わっています。
その他3名は漂流していません。
したがって答えは3です。
問4 シーボルト
川瀬(2001: 59)にはこのように書かれています。
1828年、シーボルトは大量に集めた資料を本国に持ち帰ろうとしたが、乗船予定のオランダ船が台風のため長崎の港で座礁してしまう。この時、船に積んであった荷物の中から幕府が禁制品とした数多くの物品や資料が発見された。(中略)シーボルトも厳しい取り調べを受け、国外追放を言い渡された。
答えは2です。
参考文献:川瀬生朗(2001)『日本語教育学序説』59頁.日本図書刊行会
問5 ヨーロッパにおける最初に日本学講座が設立された高等教育機関
川瀬(2001: 59)にはこのように書かれています。
ホフマンは1851年にライデン大学の日本語教授に就任したが、これがヨーロッパの大学における日本語教育・日本研究の始まりとなった。
答えは4です。
参考文献:川瀬生朗(2001)『日本語教育学序説』59頁.日本図書刊行会
コメント
コメント一覧 (1件)
問1は、書物名の「日本大文典」というのがヒントになりますね。
文典とは文法を記述したものですから。