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平成25年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題16解説

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平成25年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題16解説

問1 外国人に対する言語サービス

選択肢1

 裁判所において使用される言語を理解すること又は話すことができない場合には、無料で通訳の援助を受けること。

 「自由権規約」(国際人権B規約)の14条(f)にはこのように書かれています。低廉な料金ではなく、無料で翻訳を付けられるのでこの選択肢は間違い。

選択肢2

 正しいです。私の教え子も日本でしっかり中国語で学科試験を受けました。やさしいですね。

選択肢3

 保険診療は3割負担というだけで、通訳と関係ない話です。通訳が欲しいなら自分で雇うか友達連れてくるしかない。

選択肢4

 国費留学生の話かな?と思ったので調べてみたら、文化庁の『国費外国人留学生制度について』(魚拓)には日本語学校に通う学生は対象じゃないみたいです。

 答えは2です。

問2 日系ブラジル人が集住する地域

 神奈川県川崎市には中国国籍の方が集住しています。これだけ違う。
 答えは4です。

問3 ローマ字の表記のルール

 ヘボン式と訓令式の違いは、し/ち/つ/ふ/じ/しゃ行/ちゃ行/じゃ行を見れば分かります。

 【訓令式】
 si(し) ti(ち) tu(つ) hu(ふ) zi(じ)
 sya(しゃ) tya(ちゃ) zya(じゃ)
 
 【ヘボン式】
 shi(し) chi(ち) tsu(つ) fu(ふ) ji(じ)
 sha(しゃ) cha(ちゃ) ja(じゃ)

 そのほか特殊拍の表記は例外があるので注意しなければいけません。それはここでは省略します。以上から、正しい表記は以下のようになります。

ヘボン式 訓令式
つきじ TSUKIJI TUKIZI
しんかいち SHINKAICHI SINKAITI
しんばし SHIMBASHI SINBASI
ふちゅう FUCHU HUTYU^

 選択肢3「SHIMBASHI」の撥音が「M」になってるところ、注意です。ヘボン式の撥音は後続音が「b、p、m」なら「n」ではなく「m」になります。
 よって答えは3です。

問4 ユニバーサルデザイン

 これはユニバーサルデザインが答え。文化・言語・国籍や年齢・性別などの違い、障害の有無や能力差などを問わずに利用できることを目指した建築(設備)・製品・情報などの設計(デザイン)のことです。
 答えは4

問5 ピクトグラム

 ピクトグラムは↑みたいなやつ。明度差のある2色を用いて、何らかの情報や注意を単純な絵や図にして表現したもののことです。

 1 動画で表したものじゃない
 2 音声で表したものじゃない
 3 リアルな写真じゃなくて、簡単な絵で描かれたもの
 4 これがピクトグラムの説明

 答えは4です。

 

問6 やさしい日本語

 『「やさしい日本語」ニュース NEWSWEB EASY』(魚拓)によると、日本国内の外国人人口が増加し、外国人への情報伝達が問題になっているという背景から、2012年4月に既存のニュースを「やさしい日本語」に置き換えて配信する「NEWS WEB EASY」が公開実験を開始したとあります。

 答えは1です。




コメント

コメント一覧 (2件)

  • いつも大変お世話になっております。 
    回答の説明の完璧さにいつも感嘆しています。
    問2の説明は珍しく間違っています。 
    川崎市の多い外国人は中国人です。 
    これからもお世話になり、今年の合格を目指します。
    聴解の正答率を上げるのが大きな難関です。音痴なためか高低が
    聞き取れません。 

    • >川口の受験生さん
      ご指摘ありがとうございます。
      確かに解説に誤りがありましたので、修正いたしました。本当にありがとうございました!

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