エンブレム(emblem)
エンブレム(emblem)とは、エックマンとフリーセン(Ekman & Friesen)が分類した人間の身体動作の一つで、言語メッセージの代わりになり、何らかの言語メッセージに翻訳することができる身体動作のことです。例えば、親指と人差し指で円を作るサインはアメリカの文化でOKサインとして機能しています。この身体動作を行うことで口頭で肯定する代わりになります。よってエンブレムは非言語メッセージながらも、それ自体は言語メッセージに非常に似ていると言えます。
エンブレムはその文化のほとんどの人に知られていますが、異なる文化では全く異なる意味が付与されているかもしれないし、逆に何の意味もないこともあります。世界中で通用する普遍的なエンブレムはほとんどありません。前述したOKサインは日本でもOKの意味を表せますが、文化によってはわいせつな意味を持ったりします。
参考文献
マーク・L.ナップ(1979)『人間関係における非言語情報伝達』6頁.東海大学出版会
V.P.リッチモンド・J.C. マクロスキー(2006)『非言語行動の心理学: 対人関係とコミュニケーション理解のために』56-57頁.北大路書房
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