6月8日(土)から音声学の短期講座がはじまります。

アクティブ・ラーニングとは?

アクティブ・ラーニング(active learning)

 アクティブ・ラーニング(active learning)とは、学習者による能動的な学習の総称です。教師が一方的に知識を伝達する授業は、学習者は与えられた知識をただ暗記して答えるだけの受動的な学びとなってしまいます。それとは対照的に、教師が学習者自身に問題を発見させ、それについて深く考えさせる場を作り、主体的な学びを引き出すような授業は能動的な学びとなります。そうした学習をアクティブ・ラーニングと呼んでいます。ディスカッションやディベートなどの双方向の授業がアクティブ・ラーニングを促す代表的な活動です。

 アクティブ・ラーニングの定義は様々です。例えば、Arthur W. Chickering and Zelda F. Gamson(1987: 4)は次のように述べています。

 Learning is not a spectator sport. Students do not learn much just by sitting in classes listening to teachers, memorizing pre-packaged assignments, and spitting out answers. They must talk about what they are learning, write about it, relate it to past experiences, apply it to their daily lives. They must make what they learn part of themselves.
 (学習はスポーツではありません。生徒は、教室で座って先生の話を聞き、あらかじめ用意された課題を暗記して答えるだけではあまり学びません。生徒たちは学んだことについて話したり書いたりし、過去の経験と関連付けて日常生活に応用しなければいけません。学んだことを自分自身の一部にする必要があります。)

 また、文部科学省(2012: 9)は次のように述べています。

 生涯にわたって学び続ける力、主体的に考える力を持った人材は、学生からみて受動的な教育の場では育成することができない。従来のような知識の伝達・注入を中心とした授業から、教員と学生が意思疎通を図りつつ、一緒になって切磋琢磨し、相互に刺激を与えながら知的に成長する場を創り、学生が主体的に問題を発見し解を見いだしていく能動的学修(アクティブ・ラーニング)への転換が必要である。

参考文献

 Arthur W. Chickering and Zelda F. Gamson(1987). Seven Principles of Good Practice in Undergraduate Education, 4.
 文部科学省(2012)『新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて~生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ~(答申)』9ページ
 横溝紳一郎,山田智久(2019)『日本語教師のためのアクティブ・ラーニング』くろしお出版




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