6月8日(土)から音声学の短期講座がはじまります。

【練習問題】(79)程度副詞

【練習問題】(79)程度副詞

「程度副詞」の例として不適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。
 
 1 大変難しいとは思います。
 2 あのキーマカレー、相当シンプルだけどうまい。
 3 運転もしやすいし、燃費も比較的良い。
 4 やすやすとやってのけた。











解説

 程度副詞は、形容詞などの状態性の語を修飾してその程度を表す副詞のことです。「どのくらい?」という問いに答える副詞だと考えてください。たとえば「宇宙は広い」に対して「どのくらい広いの?」という質問をしたとします。そして「とても広い」とか「とんでもなく広い」とか「かなり広い」とか言ったとき、この「とても」「とんでもなく」「かなり」などが程度副詞にあたります。程度副詞を見極めるキーワードは「どのくらい」です。

 1 「どのくらい難しい?」に「大変難しい」と言えるから「大変」は程度副詞
 2 「どのくらいシンプル?」に「相当シンプル」と言えるから「相当」は程度副詞
 3 「どのくらい良い?」に「比較的良い」と言えるから「比較的」は程度副詞
 4 下記参照

 選択肢1~3は「どのくらい」のキーワードで程度副詞だと判別できますが、選択肢4はそれができません。なぜならこの文には形容詞などの状態性の語が無いからです。あるのは「やってのけた」という動詞だけ。この動詞が「どのように」行われたかを表すのが「やすやすと」であり、これは様態副詞に分類されます。様態副詞は「どのように」「どうやって」がキーワード。

 したがって答えは4です。




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