【練習問題】(51)テ節の用法
【 】内に示した観点から見て、他と性質の異なるものを、それぞれ1~5の中から一つ選べ。
【テ節の用法】
1 地震が起きて、家が揺れた。
2 地震で揺れて、電気が消えた。
3 電気が消えて、何も見えなくなった。
4 スマホを持って、辺りを照らした。
5 本棚から本が落ちて、床が散らかっている。
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解説
「地震が起きた」と「家が揺れた」、この2つの単文をテ形でつなぐと複文になります。後ろの文は主節で、前の文は従属節(テ節)です。「~て」には色々な意味があるので、前の文と後ろの文の意味関係を見ていきましょう。
1 地震が起きたことが原因で、家が揺れた (原因・理由のテ)
2 地震で揺れたことが原因で、電気が消えた(原因・理由のテ)
3 電気が消えたことが原因で、何も見えなくなった(原因・理由のテ)
4 スマホを持ったあとに、辺りを照らした(継起のテ)
5 本棚から本が落ちたことが原因で、床が散らかっている(原因・理由のテ)
選択肢4だけ継起のテです。ここでいう継起とは、意志的な動作が時間的に連続して起きることを指します。簡単にいうとあることをした後に別のことをすることを表すもの。スマホを持って、そのあとに辺りを照らしています。原因・理由ではありません。
答えは4です。
コメント
コメント一覧 (3件)
いつも有難く勉強させていただいております。
確か、前のほうの練習問題で「言ったそばから忘れる」というのは継起表現だと仰っていたと思いますが、今回の説明で継起表現とは「意志的な動作が繋がったもの」とされています。「忘れる」のは少なくともこの文脈の場合は意志的な動作ではないと思うのですがどうなんでしょうか。
>匿名さん
「忘れる」は意志動詞です。簡易的に判断する方法として「~つもり」をつける方法があります。
「~つもり」は常に意志動詞にしか接続できませんから、「雨が降るつもりだ」のような無意志動詞には接続できません。
「忘れる」は「このことは忘れるつもりだ」と言えます。直感に反するかもしれませんが意志動詞です。
意志的な動作が連続しているものは継起表現と呼ばれ、「言ったそばから忘れる」も継起です。
詳しい解説をありがとうございます!
養成講座に通っておらず独学なので本当に助かります!
そういえば中国で教えてらっしゃるんですね。
僕は昔、昆明に語学留学していたことがあります。
その時、日本語の家庭教師をした経験もあって、日本語教師を志している次第です。