【練習問題】(27)母音の無声化
母音の無声化に関する記述として最も適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。
1 無声子音が前接した広母音に起きやすい。
2 有声子音が後接した狭母音に起きやすい。
3 狭母音以外の母音は無声化しない。
4 発音の不明瞭さを避けるため、無声化が回避されることがある。
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解説
本来発音されるはずの母音が発音されなくなる変音現象を母音の無声化と言います。
母音の無声化は2つの条件で起きる可能性が高いです。
①狭母音/i,u/が無声子音/k,s,t,h,p/に挟まれたとき
②無声子音/k,s,t,h,p/+狭母音/i,u/が語末に来たとき
選択肢1
母音の無声化が起きやすいのは狭母音 /i/,/u/ です。広母音/a/ にはめったに起きません。
この選択肢は間違い。
選択肢2
母音の無声化は無声子音と狭母音の関係で生じます。有声子音は関係ないのでこの選択肢は間違い。
選択肢3
母音の無声化のほとんどは狭母音/i/,/u/に起こりやすいですが、実は非狭母音(広母音や中母音)にも稀に起こります。
例えば「ココイチ(/kokoiti/)」の「ココ」部分は、中母音[o]でありながら無声化して発音されることがあります。
選択肢4
「キツツキ(/kitutuki/)」のように全ての母音が無声化する条件を満たしている場合、仮に全て無声化したら /kttk/ と子音だけ残って発音され、何を言っているか分からなくなってしまいます。ちゃんと意味を伝えるためにいずれかの無声化が回避されます。
したがって答えは4です。
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