平成29年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題1(14)解説
(14)「ご」の用法
「ご」と言っても尊敬語の場合もあるし、謙譲語の場合もあるし、美化語の場合もあります。この見極めができるかどうかを問う問題です。簡易的に見極めるなら次の方法を使ってください。
①相手の行為・物事に「ご」がついてたら、それは尊敬語
②自分の行為・物事に「ご」がついてたら、それは謙譲語Ⅰ
③ただ物事に「ご」がつき、誰を立ててるわけでもないならそれは美化語
1 相手の状態を立てて述べる尊敬語
2 相手の物事を立てて述べる尊敬語
3 美化語
4 相手の行為を立てて述べる尊敬語
5 相手の行為を立てて述べる尊敬語
もうちょっと詳しく説明しますと、選択肢1は相手の状態である「立派」に「ご」をつけることで相手を立てています。選択肢2は相手の物事である「著書」に「ご」をつけて相手を立てています。選択肢4は相手の行為である「欠席」に「ご」をつけて相手を立てています。選択肢5は相手の行為である「理解」に「ご」をつけて相手を立てています。
しかし、選択肢3は違います。「褒美」は自分から相手に向かう物事ですが、「ご褒美」と言ったからといって相手を立てているわけではありません。
だから答えは3です。
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