4年生の進学を希望しない人たちの間では、もう既に数人実習が始まっていました。
実習とは卒業前に試用期間として企業で働くことを指します。
卒業と同時、あるいは会社が定めた期間後に正式採用となり、晴れて内定というわけです。
今年から日本語科の強い支援によって、日系企業あるいは日本語を使う職に就く学生が多くなりました。
それは後輩たちにも良い影響を与えますし、何より卒業生にとっても好ましいことです。
しかし、そこからちょっとした悲鳴が聞こえてきました。
ある4年生の女の子は昨晩、毎週定期的に行われている会話に突然顔を出しました。
4年生の授業は今学期ありませんし、会話のスケジュールも組んでいないので会うのは3ヶ月ぶりです。
何事かと思いきや”私も会話に参加したい”とのことでした。
詳しく聞いてみると、現在実習で日本語を使う機会があるらしいんですが、自分の会話能力があまりよくないので練習したいそうです。
というわけでちょっと会話をしてみました。
正直に言ってかなりひどい状態でした。
今の2年生よりもリスニングができてませんし、発話能力も絶望的。
ほとんどは同伴した友達に通訳してもらっての会話でした。
彼女の日本語の成績は以前から優秀とは言えず芳しくありません。
多分自信をなくして、なくしたまま放置していたんだと思います。
でも今回実習で日系企業に勤めることになりやっと壁にぶつかりました。
今まではどうにか誤魔化してきたのでしょうが、ここでツケが回ってきたということですね。
ちょっと言葉はキツいですが、事実です。
そこで私は彼女に一つ提案をしました。
友達が同伴すると君は友達の通訳を待っちゃうからダメ。
10分くらいでいいから次は一人で私と会話をしよう。
10分できれば自信を取り戻せるかもしれませんし、ひいてはそこから時間を伸ばしていくこともできるようになるはずです。
次回は来週木曜日なんですが果たして来るんでしょうか。
今私が手伝ってあげられることはここまでです。
あとは彼女の勇気次第ですね。

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