日本語Q&A
質問者さん(中国)
「お/ご~します」に関して、「遅刻します」「欠席します」「失礼します」はどうして「ご」をつけないんですか?
管理人
「お/ご~します」は、原則として自分から相手に向かう行為を表す動詞にしかつけられないんです。
「遅刻する」「欠席する」などは自分が相手のためにする行為じゃないから「お~する」がつけられません。
「遅刻する」「欠席する」などは自分が相手のためにする行為じゃないから「お~する」がつけられません。
「お/ご~する」は自分が相手のためにする良い行為に使いやすい
「お/ご~します」は謙譲語Ⅰです。謙譲語Ⅰは自分から相手に向かう行為等について、自分が謙譲し、その相手を立てるときに使います。
(1) 私からご説明します。
(2) 私が建物内をご案内します。
(3) 結果をご報告します。
(4) お邪魔します。
例えば、「説明する」「案内する」「報告する」「邪魔する」のような動詞が表す動きは、自分から相手に向かう動きを表しています。自分から相手に向かう行為には「お/ご~します」を使うことができます。
(5) ? すみません、ご遅刻します。
(6) ? 明日はご欠席します。
(7) ? 私から一言、ご失礼します。
でも、ご質問者さんが挙げた「遅刻する」「欠席する」「失礼する」はその条件を満たしていません。「遅刻する」「欠席する」「失礼します」は自分が相手のためにする行為ではなく、ただ自分だけで完結する行為です。よってこれらの動詞には「お/ご~します」が馴染みません。
参考文献
文化庁(2007)『敬語の指針』
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