6月8日(土)から音声学の短期講座がはじまります。

【教案】飢えで人を食べた鉱夫に賛成? 反対?

 1984年6月20日、台湾のある鉱山で、大規模な爆発事故が発生しました。坑道の崩落により、94名の作業員が死亡、生存者は1名(周さん)でした。周さんは自分の尿を飲み、岩壁の水滴を舐め、2日間の餓えを我慢していました。しかし、3日目にして耐えられなくなりました。食べ物がなければ死んでしまいます。そこで彼は、死んでしまった同僚の身体を切り刻み、その肉を食べ始めました。こうして何とか生き延びることができました。そして事故から4日後、彼は無事救助されました。しかし、当時の人々は周さんを強く批判し、彼はその後10年以上、罪の意識の中に閉じ込められることになりました。
 引用元:生き埋めになった鉱山の作業員が、同僚を食べて生き延びる

 こんな話を聞かせてからテーマ。

目次

飢えで人を食べた鉱夫に賛成? 反対?

「賛成」派の意見

 ・彼は生きるために死んだ同僚の肉を食べた。
 ・人は本来生き物を食べて生きている。
 ・生きた人を食べたのではなく、死んでいる人を食べたのだ。
 ・この状況に「義」は必要ない。
 ・生きたいという気持ちの何が悪いというのか。
 ・人は進化の結果で、もともと動物である。
 ・死ぬ直前に、相手の家族がどう思うかをわざわざ考えるだろうか。
 ・道徳とは、生活が最低水準のときには存在しない。
 ・食人は法律違反であることは認めるが、違反しても、その後良い影響があれば受け入れられる。
 ・周さんは食べるとき、いただきますと思ったはずだ。この状況でも良心は必ず残っている。
 ・周さんは自分の命を守るためにやったことだ。
 ・この状況下では、死体の役割は食べられるだけとなっている。

「反対」派の意見

 ・自分の仲間を食べてはいけない。
 ・人は7日間食べないと死ぬ。
 ・死体にはたくさんのバクテリアが生息していて食べると危ない。
 ・人間と動物の大きな違いは道徳的なものにある。
 ・社会の人々は、そして同僚の家族は現に反対している。
 ・死体は家族に返すべきだ。
 ・同僚の死体は周さんのものではない。
 ・生を捨て、義を取るべきだ。
 ・法律に反する。いかなるときも違反してはいけない。
 ・生きるために仲間の身体を食べることで良心が痛まないのか。
 ・死体にも人権があるはずだ。

まとめ

 生きるために尿を飲んだり、人を食べたりと衝撃的な話だったけどディベートに向いてました。
 道徳的な問題はいつも盛り上がってくれます。




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