ケーススタディとは?

ケーススタディ(case study)

 個々の特定のケース(case:事例)に対してそれがなぜどのように生じたのかを明らかにするため、一つや複数の特定の特定の事例に焦点を当てて分析することを通じて当該問題や現象に関する理解を深める研究方法ケーススタディ(case study)と言います。ケース学習とも。
 日本語教育に関連する留学生等への異文化トレーニングでは「異文化交流において実際に起きた出来事を題材に、どこに問題があるかを冷静に考えるトレーニング」(原沢 2013: 132)としてケーススタディが用いられることがあります。(※以下は実際の事例ではなく創作したものです)

 日本人のTさんは中国の大学に留学しています。渡航当初、学校からは日本人留学生として学内の日本語関係のイベントには出席してほしいと伝えられ、イベントがあるときは事前にその日付を連絡してくれることになっていました。しかし、実際に連絡してくれたのはイベントがある数日前で、連絡があまりに急で、その他の予定などもあるのでなぜもっと早めに連絡してくれないのかと不満を感じるようになりました。

 例えば上述のような異文化におけるカルチャー・ショックなどの事例を読み、1人あるいはグループで話し合ったりして問題や現象の本質を探りながら文化間の違いを捉えようとします。

参考文献

 徳山美津恵(2015)「ケーススタディとは何か」『ケースで学ぶケーススタディ』3-11頁.同文舘出版
 原沢伊都夫(2013)『異文化理解入門』132-133頁.研究社
 吉田満梨(2015)「ケーススタディ・リサーチのメリット・デメリット」『ケースで学ぶケーススタディ』13-22頁.同文舘出版




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