どうして感情形容詞と感覚形容詞に分けるんだろう?

どうして感情形容詞と感覚形容詞に分けるんだろう?

 日本語の形容詞は、「~がる」がつけられるかどうかなどの統語的特徴によって、属性形容詞と感情・感覚形容詞に分けるという見方があります。「~がる」がつけられないのは属性形容詞なので迷わないんですけど、「~がる」がつけられるもののうち、心の様相を表す「嬉しい」「楽しい」「面白い」とかは感情形容詞とさらに区別して、五感にかかわる刺激の「眩しい」「うるさい」「暑い」などは感覚形容詞というふうに区別してる本もあるんです。北原先生の『日本語の形容詞』(2010,大修館書店)がそうです。

「~がる」がつけられる 嬉しい、面白い、悔しい… 感情形容詞
眩しい、うるさい、暑い… 感覚形容詞
「~がる」がつけられない 赤い、遅い、激しい… 属性形容詞

 ただ、どうして感情形容詞と感覚形容詞に分けるのかっていう点、意味的な説明しかなかったからちょっと納得感に欠けていて、ずっと疑問だったんです。
 でも「~ことに」という表現を調べてた時にピンときました。この文型、どうやら、いわゆる感情形容詞にしか付かないようです。

 (1) 嬉しいことに、子どもができた。
 (2) 面白いことに、その結果は予想とはまったく逆だった。
 (3) 悔しいことに、あと一歩のところで優勝を逃してしまった。

 一方で、「眩しいことに、~」「うるさいことに、~」「暑いことに、~」という言い方はできなさそうです。もちろん属性形容詞もだめです。こんな例を発見したので、なるほど感情形容詞と感覚形容詞を分けてもいいかなあと思うようになりました。つまり、「~ことに」がつけられるのは感情形容詞、つけられないのは感覚形容詞、みたいな区別でしょうか。




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